「お祭りだもん、楽しみましょうよ。」劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD sugi710さんの映画レビュー(感想・評価)
お祭りだもん、楽しみましょうよ。
公式・キャストの皆さんも口々におっしゃっていた「お祭り」がやっと始まりました!!
ストーリーについていろいろ考えてしまうと突っ込みどころ満載なので、細かいことは気にしない!(天空不動産って海外に拠点をいくつも持ってるみたいだし、開発事業も大規模…
その点だけ見ると大企業って感じなのに、第二営業所がトップレベルの成績を上げる営業所の割には人数少ないし…不動産の営業っぽいお仕事の描写、連ドラからほとんどないし…不動産屋に勤めて20年近くになりますが、爆発に遭遇することはありません、当然)
連ドラを見ていない人には、キャスト全員でワチャワチャしてるコメディー部分を楽しんでほしいし、
連ドラからずっと待っていた人には、帰ってきたみんなの世界を楽しんでほしい。
いろいろ期待したと思うし、期待通りだったか期待外れだったかはそれぞれ違うと思うけど、
大好きなキャスト・スタッフが自信をもって作り上げた作品を一緒に見守ってほしい。
公開までの日々、いろいろな映像・イベント盛りだくさんでワクワクしたのが長ーい前夜祭。
映画がお祭り本番!
お祭りの焼きそば、冷静に考えれば高い。綿あめもついつい買っちゃうけどベタベタになるし、カロリー・・・砂糖ですよね、これ。
でもその場にいて、楽しんでいるみんなの中にいるとやっぱり楽しくなるじゃん。
この映画もそんな感じだと思うんですよね。
そんなに深く考えて観る難しい内容じゃないし、素直にこの世界に入っちゃえばいいのになぁ。
主演の田中圭さんがいろいろな場面でお話されていた、「温かい世界」がここにはある。
温かい気持ちで見たら、自分が望んだ展開じゃなかったとしても、大好きな人たちが作り上げたこの世界を受け入れられるんじゃないのかな。
牧くんが仕事優先で、春田さんに対して素っ気ないように思えてしまうのも、
やりたい仕事に抜擢されて(しかも会長の肝いり)、異動したばかりで環境も変わり、
同じ会社だから忙しいのとかいろいろわかってくれるだろうと思ってた春田さんにも文句言われちゃうし。
でもやらなきゃ仕事は溜まっていくばかりだから頑張らなきゃいけないし。
春田さんはやっと思いが通じたのに海外勤務になって、せっかく帰ってきたのに
あんまり喜んでいる風には見えないし、構ってくれないし、むしろ前より冷たいし…
自分だけが好き好き思ってる気がする…
そんなお互いの温度の差って誰にでもあり得ることだと思うんですよね。
自分も同じようなことあったなぁと思いつつも、それをこのトンデモナイ展開に組み込んで、
あまり身近に深刻に感じさせないのがすごいと思いました。
ラストシーンは・・・初見で叫ばなかった私、えらい!
まさかの・・・!!いつ渡したのさ!っていうか、いつ買ったのさ。
(いやいや、香港で買ったのもいつ渡したのさ)
その辺の描かれていない部分は、有り余る想像力でカバーしますよ。
あとは純粋に俳優陣の演技がすごい!
部長は頼りになる上司なのに、はるたんに対する乙女になるギャップが見どころだし、
牧くんは林遣都さんの「眼」で語る演技。動揺すると泳ぐ眼、強い信念の眼。
うるうるチワワと狂犬チワワ。
春田さんは「さすが田中圭」の本領発揮。
田中圭さんが演じる春田さんだから、周りの人々を愛し、周りからも愛される。
「だって春田さんだもん」ですべてが許されてしまう温かい世界。
深く考えるなと言いながらも、いろいろ書きましたが、結局のところは
「祭りなんだから一緒に楽しみましょうよ」です。