「シビアに評価します」劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD ヘチマさんの映画レビュー(感想・評価)
シビアに評価します
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ドラマおっさんずラブの大ファン、いわゆる民です。
劇場版はドラマおっさんずラブとは全く別物になってしまった印象が否めません。
監督が3人から1人になり、バランスが取れなかったのかもしれません。カメラワーク、メタファー、音響、効果音など、技術的にも演出的にも趣向を凝らしていたドラマとは違い、丁寧さに欠けます。
キャストがよかっただけに残念なのは、色々詰め込みすぎていて心理描写が浅くなりすぎ、何故キャラクターがそう動くのかわからなかったことです。ただ出来事ありきで、淡々とストーリーが進む感じが最後まで続きました。
特に、ドラマから両親に認めてもらえるかどうかが課題のひとつになっており、映画にも両親が出てきているのに、その点には全く触れずにいつの間にか指輪してて「???」でした。
あれだけ春田が大事にしてた指輪もどう渡してどう受け取ったのか、肝心なストーリーを回収せず、死んでも牧と一緒にいたいと涙ながらに訴えたあとにシンガポール?牧になにも伝わってないのかな?と思える終わり方でした。
5回見ましたが、やはりその辺が描けていないなと思いました。
部長がはるぽんに恋する流れも、離婚した事は忘れてるのに何故蝶子さんとの間で揺れないのかわかりませんし、ドラマで描かれた部長の葛藤はそこになく、ドラマの部長のネタだけ散りばめていろものにされてしまった印象すらあります。
爆破シーンも全然いらなかったです。
爆破は無理くり勢いで帳尻合わせに物語を終わらせる強行手段にしか思えず、ドラマの繊細な描写と、それぞれのキャラクターの魅力を描く努力を途中で放棄したのかなと思いました。
どうしてこうなったのか…残念です。
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