「ここ数年のマイベスト「愛の告白」。」マイ・ブックショップ エクさんの映画レビュー(感想・評価)
ここ数年のマイベスト「愛の告白」。
息が苦しくなった。
ラストに向かって息苦しさは増していく。
とてもとても示唆に富む映画だと思う。
小さな書店の美しい女性店主があの手この手で追い詰められていく。最後は公権力を使って法律を利用されて追い詰められていく。
「ささやか」な営みが失われる。
「芸術のため」という大義名分が使われる。店主の親友となる初老の男の言葉が重い。
「芸術は芸術センターでは作られない」、人と人の間に生まれるものだと受け取った。
僕も日々、大義名分のもとに「ささやか」な営みを踏みつけている気がする。
ずしんと重かった。
そして、美しい映画だった。
ふたりの崇高な心が交わっていく過程。
ほとばしる想いを不器用に伝えあう。想いを寄せる人に素直でありたい、という気持ち。
ほんとに美しいラブシーンだった。
ここ数年の映画体験ではベストワンの「愛の告白」だと思った。
みなさんにおすすめする。
ぜひ見ていただきたい。
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