「キアヌ無双 裏社会死闘篇」ジョン・ウィック パラベラム 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
キアヌ無双 裏社会死闘篇
キアヌ・リーヴスの新たなる当たり役!
伝説の殺し屋の激しい孤高の闘いを描いたシリーズ第3弾。
こちらもレンタル待ってました!
1作目は亡き妻が残してくれた愛犬を殺され、復讐。
2作目は渋々殺しの依頼を引き受けるが、それは罠で…。
シンプルな前2作もいいが、話的には今回が一番良かった気がする。
『2』のラストから直結。殺し屋たちの“聖域”コンチネンタルホテルの掟を破ってしまい、世界中の犯罪組織を束ねる主席連合から懸賞金を懸けられたジョン。殺し屋たちが彼の命と大金を狙い…。
開幕はジョン追放までのタイムリミット。NYからの脱出。
殺し屋たちが行く手を阻む。
いきなりクライマックスのようなハラハラスリリング!
本シリーズと言えば、激しいアクション!
今作もお馴染みの“ガン・フー”は勿論、図書館を舞台に本を武器にした“ブック・フー”、武器店のショーケースから次々ナイフを取り出し投げ合う“ナイ・フー”、厩舎で馬の尻を叩きケリを食らわす“馬(マー)・フー”、そして馬とバイクのチェイス…。
どれもアイデアや見せ方を凝らしたユニークなものばかり。
ちなみにこれら、全て冒頭アクション。
冒頭だけでアクション映画一本分!
にしても、“ナイ・フー”が痛々しい…。どうやって撮ったの??
追っ手をかわし、モロッコのコンチネンタルホテルへ。そこの支配人でジョンとは馴染みの元殺し屋ソフィアの協力を得て、砂漠で主席連合の首長と対面。そしてある理由からNYのコンチネンタルホテルに舞い戻り、最強の刺客との闘いに臨む…!
主席連合の冷徹非道さが恐ろしい。
秘密裏にジョンを手助けした者に、裁定人が血も涙も慈悲も恩赦も皆無の厳しい処分が。
裁定人ならぬ最低人!
裏社会ネットワークは世界中に張り巡らされ、その絶大で絶対的な力。
イアン・マクシェーン演じるホテルの支配人(←あの優雅なシーンはオイオイ…)や個人的お気に入りのコンシェルジュ(←今回見せ場あり!)、『2』から続投のローレンス・フィッシュバーンに加え、ハル・ベリー、アンジェリカ・ヒューストンが新たに殺しの世界へ。
ベリー演じるソフィアはジョンと見事なコンビネーション・アクションだけではなく、愛犬を駆使した“ドッグ・フー”を披露! 中盤の見せ場!
ワンちゃんたち飼い主様には忠実だけど、敵には容赦無さ過ぎ…。
キャストで異様な存在感を放つのが、主席連合が送った最強の刺客ゼロ。ハリウッド製(B級)東洋アクションに欠かせないマーク・ダカスコスのキャスティングが通!
クライマックスは彼率いる暗殺集団とのシラット・バトル、キアヌvsマークの剣バトル!
だけど実はジョンのファンで、普段はある日本の曲が掛かる寿司屋の大将でカタコトのニホンゴというのがシュール。
ジョンの逃亡アクションがメインだが、運命もドラマチック。
モロッコで首長から問われる。
「何故生き延びようとする?」
それに対しジョンは、
「愛した者との記憶の為」
が、暗殺指令が撤回され生き延びられたとしても、それは終生主席連合に仕えるという事でもある。
そんなジョンに、ある者の殺しが下される。
組織の命令か、腐れ縁のある者の命か。
そんなの分かり切っている。
そうでなくちゃ漢じゃねぇ!
前2作もそうだが、日本の任侠映画や東洋ノワールを感じさせる要素。
掟、ケジメ、ケリ、仁や義…。
『ブレードランナー』のようなネオンの映像美はシリーズ屈指。チャド・スタエルスキ監督の怒涛のアクションと、ボロボロになりながらもキアヌ入魂のエモーショナルなドラマ。
闘いに備えよ!(=パラベラム)
果たしてジョンの運命は…?
これだけハードル上げて、次作は…?
本作で完結する筈だったが、またまた好評と大ヒットとなり、続行が決定。
第4弾の全米公開は2021年5月21日の予定。
次なる敵と闘いは決まっている。
奇しくも、自分自身!
ジョン・ウィックvs救世主ネオ!
僕もジョンウイックが大好きなので、ジョンウイック4は絶対見るのですが、
ジョンウイックが「実はマトリックスの中でした」なんて、ユニバースだったら口あんぐりになります。