「映画と原作の違い」屍人荘の殺人 映画趣味さんの映画レビュー(感想・評価)
映画と原作の違い
映画の予告を見て面白そーだなーと思い原作を読んでから見ました!まさかの展開でレビュー欄も荒れてますねw自分も小説を読んだ時感じました。今回は映画を見て納得してなくて、でもわざわざ小説を読んで補足をしたくない人のために頑張って書こうと思います!
原作と映画の違い
原作ではミステリー愛好会というだけあって推理要素がかなり強めです!例えば昔のミステリー小説のトリックから考察したり、アノ要素をオタクがもっと詳しく説明していて、アレの生態について考えつつ事件との関係を推理したり。この辺の要素を映像化しようとするとおそらく長いセリフ回しになり飽きてしまうと思います。なのでそこのカバーをするために面白ネタを取り入れたのかなと思います。これは映像化した時に映える工夫で個人的には良かったと思います。
アノ要素はいるのか
ここが皆さん引っかかってますよね!映画では説明がなかったので私が説明しよう(指パッチン)!皆さんはミステリー小説でよく殺人が起きた後誰かが逃げようとして「橋が壊されてて逃げれない!」みたいな場面をよく見ますよね?何らかの事情で外界との往来が断たれた状況、あるいはそうした状況下でおこる事件を扱った作品をミステリー用語でクローズドサークルと言います。実はアノ要素はこれの役割をしていたんです。そして、1つ目の密室事件これもクローズドサークルです。つまり、この作品は二重のクローズドサークル状態にあったのです!映画ではあっさり解いたような感じですが、小説では色々推理するので解けた時にめちゃくちゃスッキリしました。他にも容疑者の候補として、またはサバイバル要素としてより推理を複雑にしていきます。先程述べた通り原作はコテコテに推理するのでとてもうまく機能しているんですよね。映画では多く語られませんでしたが、小説でもアレの出現理由や裏の組織などは多少触れていますがあくまで推理を複雑にするためなのでそんなに詳しく書いてません。小説は続編があるのでもしかしたら裏の組織とかもっと出てくるかも知れませんね。
映画の感想
小説と内容を少し変えつつも上手くまとめていたと思います。舞台や小道具なども小説からすごく連想しやすくて良かったです。何より葉村、明智、剣崎の三人の配役がとても良い!そしてアレとの攻防を焦らせるようなBGMや演出は小説では感じられなかったドキドキ感があって良かったです!少し残念だったのは犯人の動機の導入の仕方と映画の終わり方ですね。前者はもう少し伏線張っても良かったかなーと思います。後者については下手くそすぎて何も言えません。原作読んでない人からすれば予告自体がミスリードみたいなもので、衝撃は大きいかも知れませんが内容を知っていた方はなかなか楽しめたのではないかなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
なるほど!アレを利用したクローズドサークルだったんですね。そう思ってみれば…違う見方が出来たかも。クローズドサークルものは大好きなので。
酷評してしまいちょっと反省…
レビューありがとうございました(^^)
この映画、原作もなのですが「アノ要素」を伏せてネタバレ扱いにしたことが最大の失敗だと思ってます。タイトルでもうネタバレしてるも同然なんだから、最初から「アレと本格ミステリーの融合!」って宣伝すりゃ良かったのにって(^-^*)
そのミステリー部分も、フーダニット(犯人当て)やハウダニットなんて原作じゃ比留子自身がたいして興味ないって言い放ってますし、ホワイダニット(動機とはまた少し違う)のロジックの面白さなんですが、そこのところ、映画でもちゃんと要素は語られても強調されてないために通じなかった人が多いようです。
第二作もそこのロジカルな美しさには磨きがかかっているのですが、果たして映像化してどうなるか…
私は楽しみにしてますけどね(^-^*)
クローズドサークル的な扱いに納得です!
アレの存在自体が、嵐の中で孤立した山荘とか孤島とかを表現しているのですね~
なんだかもう一度観たくなってきました・・・いや、まじで