「コナンのバカ映画ぶり、ここに極まれり。」名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) ガッキーさんの映画レビュー(感想・評価)
コナンのバカ映画ぶり、ここに極まれり。
観ていて、これは…もしかしてバカ映画なのか?と首を傾げました。
確かに「漆黒の追跡者」も若干、その毛色はありましたが、本作は輪をかけて酷いです。
◯ストーリーが杜撰。
察するに、怪盗キッドが罠にかけられてピンチになってしまう、というこの一点をやりたいが為に、外枠のストーリー部分が強引になってしまっている。
わざわざコナンを連れてきた意味もよく分からず、肝心のミステリー面は、別に大した難事件でも無ければ大掛かりなトリックでもなかった。この程度なら、キッドが自力で解決できたレベルだったのでは。
そもそも、コナン・キッド・京極の三者が、言うほどストーリー内で絡んでもいない。
キッドが新一に変装するという、もう何度目だよと思う展開にもいい加減ウンザリ。
しかも当時、この時点では、遂に新一と蘭のカップルが成立した頃だったので、こんな紛い物の恋愛劇なんて見たくなかった。
◯馬鹿げたとしか言いようがないクライマックス。
海賊と警官隊の大戦争状態という滅茶苦茶な展開に加え、
しかもコナンはその海賊たちを、上空からのスピードの勢いで下降して蹴散らしまくると言う閉口するしかない展開に。
もはや阿笠博士の道具なんていらないレベル。
◯京極の成長ストーリーとしても破綻している。
レオンから京極への心理的な束縛の象徴として、ご丁寧に何度も何度もミサンガのカットを映しておきながら、この適当な解決。
いったい何がしたかったのか。
もう何から何まで、頭を抱えるしかない映画でした。
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