エリカ&パトリック事件簿 踊る骸のレビュー・感想・評価
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結局、どっちがスパイ?
北欧のドラマはまず名前を覚えるのに一苦労。そして現代と戦争末期、老人の姿と若者たちが交互に描かれるものの作家アクセルとハンスの区別がつかない。ナチスのスパイになった者は敵を欺き仲間だった者を売る。異父兄が殺されるという事件から、結局2人のかつての友人を殺す犯人。エリカが結構間違った推理をするものだから、ミスリードに引っ掛かってしまうストーリー。
人間関係や殺人犯アクセルについては理解できるものの、どこまでがスパイの真実が闇の中に消え去ってしまうような感じでした。ハンス(エリカの兄の父親)は無残にも仲間たちに殺されてしまい、「秘密にしような」と固く誓い合った。エリカの母エルシーの形見の品に鉄十字の勲章があったことからハンスがナチスのスパイである可能性は高いが、アクセルのコレクションからすると彼もまたナチスなのか・・・
老人だらけ
運転中の電話が如何に危険かを具現化した冒頭シーンに冷や冷や、何やらこの先観るのが怖くなりました。ただ、本編はさほど怖くはありませんでした。
エリカの事故死した両親の実家に謎の男、母親が16歳の頃に産んだ父違いの兄だと言う、刑事の夫パトリックと共に男を調べようとする矢先に殺されてしまう。母の日記や遺品から当時何があったかを調べ始めたエリカとパトリック、産んだばかりの赤ちゃんマヤも一緒だが意味不明。いかんせん、戦時中のことなので関係者は皆年寄り、謎が解けたかどうかはミステリーなので観てのお愉しみ。
ナチのスパイの嫌疑が鍵の様だが私としては老人が皆、同じように見えて、どの老人がどの若者か困惑、殺人事件の動機も分かったような分からぬような釈然としないままでした、ペール監督ごめんなさい・・。
名前を追うので精一杯
火サス。
ナチスの血筋が徹底的に嫌われていた背景
残りのシリーズ作品もDVD化を望む
原作はスウェーデンの女流作家カミラ・レックバリの同名小説で、「エリカ&パトリック事件簿」シリーズとしては5作目、邦訳も出ているようです。
小説家のエリカ(クラウディア・ガリ)と警察官のパトリック(リカルト・ウルフセーテル)の夫婦に初子が生まれる。
出産後の祝福にエリカの両親もやって来たが、エリカと母親は疎遠だったようだ。
初孫の顔をみた帰り道、両親は自動車事故で急逝してしまう。
両親が残した田舎町の家を相続したエリカのもとに、兄を名乗る初老の男性が訪ねてくるが、エリカは母親からそんな兄の存在を聞いたことがなく、偏執的なファンだと思って追い返してしまう。
ほどなくして、その男の変死体が滞在先のホテルで発見される・・・
というところからはじまる物語で、変死した男のDNA鑑定をしたところ、エリカの肉親であることが極めて高い結果が出たことから、エリカは母親の過去、第二次大戦終盤の過去を調査することにした・・・と展開する。
とにかく登場人物が多い。
第二次世界大戦終盤の出来事は、エリカの母親を中心にして5人の男女が絡んでおり、当然のことながら彼らは皆、年老いている。
なので、名前は同じだけれど、相当の年月を経ているので、過去のエピソードと現在のエピソードの人物が「すぐには」結びつかない、ということになってしまう。
なかなか工夫を凝らしているので、この人が若い時はこの人、というのは判るのだが、出てきたとたんに死んだりするので、もう、ちょっとでも油断するとなにがなんだかわからなくなってしまう恐れあり。
そういう点を除けば、たぶん膨大な原作をかいつまんで巧みに脚本化し、演出もしているので、なかなかの出来栄えといえる。
ただし、60年近い第二次世界大戦時の秘話&悲話なので、いまさら・・・と思わなくもないのだけれど。
なお、WOWOWで放送した際のタイトルは『ヒドゥン・チャイルド 埋もれた真実』、DVD化にあたってのタイトルは既出版の原作小説に拠っている。
また、「エリカ&パトリック事件簿」は本国で7作品映像化されており(残り6作品はテレビムーヴィ、またはミニシリーズ)、そのうちエリザベス・カールソンがエリカを演じた4作品のうち「説教師」 「悪童」 「死を哭く鳥」 の3作品が日本でも放送済み。
本作と同じくクラウディア・ガリがエリカを演じたミニシリーズが2作品あるので、DVD化されたら観てみたいと思います。
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