「ポケモンと言えばポケモンだけど、ポケモンじゃなくてもいいかも」名探偵ピカチュウ 昭和ヒヨコッコ砲さんの映画レビュー(感想・評価)
ポケモンと言えばポケモンだけど、ポケモンじゃなくてもいいかも
ポケモンの3Dはかなりのクオリティだと思います。
エイパムやバリヤードなどちょっとキモいと思ってしまうCG化もありますが、主役であるピカチュウはイメージがアニメによりすぎること無く、中身がおじさんということもあってかシワクチャでブサカワイイの境地に落とし込めているのが何よりも良い。
主人公と父親との確執とその関係性の再構築が主題なのでそこにポケモンが含まれていないこともあって、この映画はポケモンである必要性は実は無いと思います。
飼ってる犬でも物語は成立するシナリオです。
原作であるゲーム版「名探偵ピカチュウ」がポケモンにこだわりすぎていないシナリオのお陰で恋愛、ミスリード、伏線、どんでん返しとピンチからの逆転など展開に深みこそ無いものの映画として最低限は楽しめる構成になっています。
ただ、若干のポリコレ感や主人公が就業するような年齢なのに父との関係性の再構築への道がまるで思春期の少年かのような描き方で非常にチグハグな印象も抱きます。
地上波で放送された吹替版を視聴したのですが、主人公は竹内涼真、ピカチュウは西島秀俊と豪華な顔ぶれですが、2人共声の抑揚で演技をしないタイプのように感じるので顔が分かっていることも伴って吹き替え声優としては違和感が強く、馴染むのには時間がかかります。
一方で端役ですが林原めぐみ(アニメ版ムサシ役)が登場するシーンでは声優さんの凄さを感じます。
正直、個人的にはアニメのようにポケモンバトルをシナリオに組み込んだものが観たかったです。
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