運び屋のレビュー・感想・評価
全83件中、61~80件目を表示
人生の晩年に彼が運んだものはなんだったのか
クリントイーストウッドの最新作である。主演監督を務める彼の年齢はすでに88歳。それだけでも映画ファンとしては素晴らしいことだなと思うのだろうけれど、彼の映画はそれだけではすまさない。
仕事、家族、そして人生。自分だけの価値観で生きている限り、互いに分かり合えることはないという普遍的な問題を抱え、それでもなお、自分の人生とは、家族とはと問い続ける90歳の主人公。
ドラッグディーラー、若手敏腕刑事。年老いた主人公が追い詰められていく中で彼らと関わりを持ちながら、見つけ出したものとはなんだったのか。
クリントイーストウッド、渋い☆
歳をとると、人種・国籍は関係なく同じ瞳になるのか・・と
思われるくらい身近な老人の眼差しとクリントイーストウッドが
重なりました。
若干、足をひきづる様とかその他もまさに地で行っているように
自然な演技。
見事でした。
物語は、運び屋の仕事の回数によって進みます。
その間に、組織とのいざこざや家族との確執が描かれていきますが、半ば少し悠長な展開かなぁ。。とも思われました。
家族との関係の修復もありますが、運ぶ途中でのアメリカの
風景などロードムービーっぽくもあり楽しめます。
ラジオから流れる曲とかで、「グリーンブック」と比べるのも
面白い。
終盤の裁判所のシーンで、イーストウッドが自分が有罪であると
主張し、彼の愛するデイリリー?を刑務所内で育てているラストシーンが印象に残ります。
隣の女性が、終わり掛けにハンカチを出して、ずーっと泣いていました。
自分は全く泣けませんでした。
荒?
実際の事件から着想を得た、ということらしいので、物語の展開については史実ではないのでしょう。
老人がまさかの運び屋、という話自体はおもしろいのですが、個人的に気になったのが、一点。
後半に、麻薬組織が主人公のアールの行方を見失い、ひと月の間ハイウェイを捜しまわる、というのがありましたが、そんなバカな組織があるのでしょうか。
運び屋としてあれだけの回数をこなし、メキシコにあるアジトにまで招待した人間の素性を、まったく知らないというのが、不思議でなりませんでした。ふつう、信用していない人間に重大な任務を与えるなら、私生活を尾行して、家庭の有無や交友関係を探っておくものではないでしょうか。
仮に、そういったこともなにもしないうちに行方をくらまされたのなら、組織内で彼と親交のある者を問い詰めたりするでしょうし、そもそも、アールを誘った人間がいるのですから、そこから情報を得られたのではないでしょうか。
ひと月(でしたよね?)も行方がわからないままの組織の行動が、不可解に思えてなりませんでした。
メインテーマが「仕事より家族」なのはわかっていますが、そこがどうしても気になってしまい、感動も薄れてしまいました。
メッセージ性の伝え方は最高。でも気になって仕方ないことが。
毎回流石と思わせる内容で、
今回も楽しみにしてました。
メッセージ性の伝え方は完璧。
でも気になって仕方なかったことが…
運び屋で何千キロも走るのにシートベルトを着用してない。今のアメリカならこれって絶対捕まるでしょ。
ヌノポンテスも犯した過ち。
下道を通ってたかもだけど、気になってしまった。
あとは何億の取引でかなり慎重になるはずなら、
GPS機能くらい今の時代の設定なら付けるでしょ。
トータルでは満足なんですけど。
老人も金に目が眩む
孤独な老人が麻薬組織の運び屋となっていく過程に興味があったが、意外とあっさりはまっていったのが面白かった。車を買い換え、複数の女と遊び、多額の寄付を感謝される。いい気分だったろう。
でも、家族との関係が修復できなくて悩んでいたのが、妻の死に目に会いに行ったことで一気に関係改善。捕まったあとの裁判にも見に来てくれるようになった。挙げ句の果てには刑務所にも会いに行くから!と約束してくれる。そんなご都合主義ある?
何が伝えたかったのか。まさか家族を大事にしろ!なんてことではないよね。あんなに好き勝手やってたのに、最後に反省すればオールOKなんて話には共感できない。老人でも金に目が眩むって教訓を教えてくれたのなら納得だけど。
流石!いぶし銀の演技。
御年88歳のクリント・イーストウッドが、自身の監督作で銀幕復帰。レオ・シャープと言う87歳の老人が、ひとりで大量のコカインを運んでいたという実際の報道記事に着想を得た作品。
クリント・イーストウッドも年を取りましたねぇ。ですが、まだまだその演技は健在。家庭を顧みなかった、“古い男”を見事に演じています。この映画のモデルとなったレオ・シャープは87歳であったわけですが、それを演じたクリント・イーストウッドも88歳。殆ど再現ドラマ?
冷徹な麻薬カルテルを相手にしてしまっていた訳ですが、なぜだか、そのハンドラー達を味方に?付けている感じですね。恐れを知らないその態度と、そもそも、高齢のおじいさんだったので、流石にカルテルの人間たちも、気を許してしまったのかもしれません。
気を許したと言えば、DEA捜査官もそうなのでしょうか?アールが、逮捕前にベイツ捜査官と接触するシーンがあるのですが、そこでも、人生の大先輩としてベイツに人生のアドバイスを行っています。
「こんな高齢者が運び屋であるはずがない」と言う思い込みが、結果的に、アールの運び屋家業を成功に?導いたのでしょうか。でも、こう言う風に、普通に車であっちこっち行く普通の人が、麻薬の運び屋をやるんですね。なんか、怖いな。
皆優しい世界
ギャングが皆優しい。特に優しいのが、「爺さん裏切ったらこうなるぜ!」、と目の前で仲間を始末したギャングが、奥さんの葬式で行方不明になったイーストウッドに、「.ボス!この爺さん嫁さんの、嫁さんの、葬式に行ってたんです!消しますか、本当に消していいんですかっ!(心の声….可哀想で可哀想でおりゃやだよそんなことすんの、許しましょうぜ、ボス)」と実は一番優しかったのがツボでした。
イーストウッド最高!
10年振りの俳優復活とあって期待してました♪
麻薬事業が運び屋でも儲かるとよく分かる。
懲役を食らっても3年で出られて金持ちになるって
アメリカは麻薬関係で刑務所がいっぱいになるから刑も軽いのかは謎だけど人生全うした老人に失う物なんて
無いよね♪
オレオレ詐偽に引っ掛かる老人よりマシだとすら思う。
結果的に家族を取り戻す事に成功した彼は人生に勝ったのだ。
イーストウッドは見事にその老人を演じていた。
まだまだ俳優を続けられそうで安心しました♪
生涯現役のイーストウッドに乾杯🍻
素晴らしい匠の技
物語は色々な所で書かれているから割愛するが、家族を蔑ろにしていた老人が自分を見つめ直す話。
淡々とした語り口だけど、作品への没入感は素晴らしかった。2時間があっという間に感じられた。
それは、老人と同じ目線で彼の人生を追体験しているからだろう。ライフルや拳銃を持った麻薬組織の人間と対峙している緊張感、どうなるのか先が見えないが簡単に金が稼げてしまう、充足感。並行して迫ってくる麻薬捜査班の追跡。
これらが気持ちの良いリズムで、見せ方で作品の起伏を作っている。一切の無駄がない、まさに職人の、匠の技だった。
編集のジョエル・コックスはイーストウッドと長年のコンビを組んでいて今回も息の合った見事な仕事を見せてもらえた。年齢的にもあと何作観ることが叶うか判らないが、一つでも多くの作品を観たい。
イメージは裏切られましたが
あらすじを読んで、
少し前にリバイバル上映された「恐怖の報酬」を連想しましたが、
こちらは何を運んでいるか知らされないまま、
極悪の道を進んでいた、、、
ストーリーとは裏腹にクリントの演技や、
ジャブのように効いてくるオトボケが
この映画の最大の魅力でした。
もし、自分が老いてまだ体が動くなら、
同じ態度を取れるかな、、、
でも日本はここまでじゃないだろうしな、、、
図々しくも考えながら観ているのは楽しかったです。
しかし、アメリカの車って逐一デカい。
ヒスパニック系恐い。
白人のジイさんって黒人に対してああいう物言いする人、
未だに多いんだろうな、、、
アメリカの一面もいろいろ垣間見れて、
でもスリリングで、でものん気で、、、
ラストシーン、刑務所で生業だった花の世話は、今クリント・イーストウッドが映画に対する意識そのままを表しているようにも感じました。
「グリーン・ブック」とツインパックで観るのもいいかも(ΦωΦ)
"100歳まで生きたいと思うのは、99歳だけさ"
奇しくも日本公開日当日に、ザ・デストロイヤーが逝去した(享年88歳)。大昔、プロレスラーとして、力道山やジャイアント馬場と闘った伝説の人である。
そのザ・デストロイヤーと同い年のクリント・イーストウッド監督の新作にして、10年ぶりの主演作である。芸歴65年、88歳!
監督としてもアカデミー作品賞・監督賞を2回、本作の世界興収はすでに100億円を越え、今なお、現役トップランナーである。"巨匠"という形容はこの人のためにある。
10年ぶりの主演といっても、それは"自分が必要とされる役柄"かどうかを、監督として冷静に判断しているからに過ぎない。ロバート・ロレンツ監督の「人生の特等席」(2012)では、その脚本の良さと盟友のために俳優引退を撤回している。
そういう意味で、本作は"巨匠"のために作られた役柄に間違いない。
ニューヨーク・タイムズに掲載された記事「シナロアカルテルの90歳の麻薬運び屋」(The Sinaloa Cartel's 90-Year-Old Drug Mule)を原案としている。
90歳の老人がメキシコ麻薬カルテルの運び屋をやっていたという、実際に起きた事件からインスパイアされたオリジナルである。"Mule"=ラバである。
モデルが90歳の犯罪者ということに加え、「グラン・トリノ」(2009)のニック・シェンクが、巨匠のために書き下ろした脚本という、観る前から保証された"企画の勝利"である。
園芸家として、"デイリリー"(ヘメロカリス=ユリの一種)の育成に生涯を捧げてきた主人公アール・ストーン。仕事一筋で家族を顧みなかったうえに、老いて破産。農園も自宅も差し押さえられてしまう。
そんなアールが声を掛けられたのが、"車の運転さえすればいい"という仕事だった。妻や娘にも絶縁された主人公が家族との関係を修復していく物語。
デイリリーは、その名の通り"一日花"。丹精こめて育てても、花が咲くのは一瞬。その一瞬を、90年の人生と重ね合わせている。
ニック・シェンクの脚本が実に巧みだ。クライマックスで、含蓄のある名セリフが連続する。
"大きな代償を払って、やっと家族が大事だと気づいた"。
"100歳まで生きたいと思うのは、99歳だけさ"。
また個人的な贖罪のウラで、メキシコ移民や黒人などのマイノリティと米国社会、警察との差別環境を描いている。
退役軍人のアールが転がすトラックはアメ車(フォード→リンカーン・マークLT)であり、典型的なアメリカ白人の代表だ。
お金に余裕があると、すぐにコールガールを2名セットで呼び、会話で"バイアグラ(心臓病の薬)"のことを話す、エロじじいである。
アールがパンクした車で困っている黒人家族を助けるとき、"ニグロ(好まれない差別用語)"と発したり、カルテルの手下を連れてポークサンド店で"シロばかりの店にタコス野郎2人"と、何気なく言ってしまう。
アール自身は、いたってニュートラルなのだが、"差別や恥を意識していない"という"白人の潜在的な罪"をセリフに散りばめている。
画質は単なる2K。4K IMAX(撮影は6.5K)の「ハドソン川の奇跡」(2016)のようなシャープで鮮烈な画はない。 イーストウッド監督は、脚本や演技に集中しているからなのか、本作では画質にこだわっていない。ほんとうは製作環境を選べる立場の巨匠には、ぜひ最高クオリティを目指してほしい。ここだけ残念。
最後に余談だが、日本にも負けず劣らず、87歳で毎年ヒット作を送り出している"巨匠"・山田洋次監督がいることを、日本人は忘れてはいけない。年末には「男はつらいよ50」(仮題)が控える。
(2019/3/8/ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ/字幕:松浦美奈)
余韻をもつ映画
ハラハラした展開を予想していたが、意外にじーさん、大体「ok 」と何でも受けちゃう。
怖いもの無しだ。
脅されても何のその
そのうちコカイン密輸のメンバーと仲良しになっちゃったり、、
ドラッグの元締めに気に入られパーティーを楽しんだり。居るわな〰️そー言うじーさん。
しかし犯罪は犯罪、自由奔放な父親に愛想つかされたはずの娘が死の床の母に寄り添った父を許し、犯罪者になってしまった父を待つと言う。そこが解らないそれこそ迷惑の極みではないだろうか?
でもここで母親の彼女は素晴らしく、最後の最後で愛してると心の底からの本音を洩らす。大金を手にしても「時」だけは買えなかった、取り戻したかった家族との「時間」
淡々と描くイーストウッドの映画は次の日、効いてくる。余韻。
期待してたのに・・・残念。
ウッドくんの作品だし、見ておかないと。
仕事人間で家族を顧みずの生活をしていたものの、ネットショッピングには勝てず廃業した元デイリリー栽培農家のアール。
孫娘の婚約パーティで来ていた若者の勧誘で何も分からず運び屋をする。元軍人で交通違反もないので安心で10数回運ぶことになるが、その途中で荷物がコカインだと知ってしまう。
にもかかわらず淡々と運び、警察に停められてもユーモアと誠実さでかわしたものの、妻(元妻!?)の死に際の一報を聞き、運び屋稼業最中なのに途中で家に見舞いに行く。葬式のあと、荷物を運ぼうをするも、売人の組織に捕まる。
「お金で時間は買えない」がこの映画の一番のポイントだと思うが、ウッドくんの作品にしては薄い。グラントリノなどのようなどんでん返しくらいの後半(ラスト)があるのかなーと思ったら何もなく拍子抜けした。
メールの送受信もできない90歳の老人が、仕事人間で家族との隔たりに気づくきっかとなったのは、犯罪の運び屋に手を染めたことだった。という美化できないストーリー。
老後を考えさせられた
人は誰でも年を取るが、取り方は様々で無駄に取っているだけの老人も周りには多い。主人公の老人も、自分中心で生きてきて家族をおざなりにした報いでそれなりの生活になってしまう。そしてひょんな事から、
運び屋に。
最後まで観終わって、人生にとって何が大事なのか考えさせられた。
クリントイーストウッドの作品は、いつも説教くさくなく、何かを考えさせてくれる。
クリントイーストウッドの渋さたるや
88歳渋すぎやて。
映画上では90歳か。
仕事に人生を捧げ、家族と疎遠になる主人公。
ユリ農場はインターネットの躍進により差し押さえに。
金も無く孫娘の式前パーティーにて運び屋の仕事を紹介される。
はじめは楽しく金を稼いでいたが、彼を買ってくれてたボスが殺され、彼の運び屋は銃を突きつけられながらの辛いものに、、
そんな時、元妻が倒れ、彼は命令を無視してしまう。
探し回る依頼人たち。
最終的には彼は捕まってしまう。
どんなに金を持っていても買えないのは時間だ。
これが捕まった時の彼のセリフだ。
仕事ばかりでは、いつしか取り戻せない時間もあるとちうこと。
家族を大事にしましょうということ。
クリント・イーストウッドの渾身
通常スクリーンで鑑賞(字幕)。
会社の同僚と観に行きました。
高齢にも関わらず凄まじいバイタリティーで監督業に専念しているのをすごいと思う反面、もう演技をすることはないのかなと感じていた矢先本作を知り、観るしかないなと…
仕事一筋、家族を顧みて来なかったひとりの老人。生き甲斐だった仕事を失った彼が飛び込んだ、メキシコ麻薬カルテルの運び屋と云う危険と隣り合わせの仕事。
大金を手に入れて、孫娘の披露宴の資金を出したり、閉店危機の退役軍人クラブを助けたりする。「自身の存在を認めて欲しい」と云う欲求が次第に加速していく。
実際の事件を元にしたストーリーとは言え、まるで俳優としてのクリント・イーストウッドの人生が窺えるような作品だなと、めちゃくちゃ心に刺さりました。
時折クスりとさせられる場面もありましたが、全体に漂っていたのは人生の終幕に差し掛かった男の生き様が醸し出す哀愁と、本当に大切なものは何かと云う問いでした。
イーストウッドのこれまでが滲み出る。娘とのやり取りも実の娘が演じているだけにリアル。役柄に自身を投影しているみたいで、フィクションと現実の境が無くなる感覚でした。
アールが気づいた、居場所の温かさ。元妻の変わらぬ愛に触れ、娘とも和解し、老境にして新境地へ辿り着きました。最後に残るのは家族の想い。いくつになっても人は変われる。
アールの姿を通して、人生の深味を教えられたような気がしました。これまでの俳優人生の総決算的な渾身の演技に引き込まれ、最後にはその生き様に自然と涙がこぼれました。
※修正(2023/09/26)
遅咲のデイリリー!
観る映画の「選択」を誤ったかなと…(一般的な作品の評価は高いが)。
ゆりの農場経営が破綻した後も、孫娘のために何かしたいと、「運び屋」をしてしまう主人公。12回の運び屋稼業。
でも、断片的にではあるが、見所はあったと思う。
麻薬を運ぶクルマ(黒のピックアップ・トラック)の中で、ラジオから流れる曲に合わせ、「オン・ザ・ロード・アゲイン」と口ずさむ。
(離婚した)妻の最期を看取り、娘に「後咲」と言われながらも、家族との関係修復に尽くすシーン。
自分を追う麻薬捜査官に対しても、家族が一番大事なんだと繰り返す…。
公判では、自ら「ギルティー(有罪)!」と訴え、潔いラストシーンだった。
家族を顧みず好き勝手して身を持ち崩した爺さんが、欲に目がくらんだ話。
予告を観たときに期待していたスリルもない。追い込まれていくヒリヒリ感も物足りない。だいたい、爺さんは引くに引けなくなって巻き込まれていくのかと思っていたが、犯罪と知っていて金に目がくらんだんでしょ?ラジオから流れてくるカントリーミュージックを口ずさむ呑気さで。運んだそのドラックがどれだけ闇のマーケットに流れていったのか、はどうでもいいんだね。監督も含めて。
あれだけ嫌っていた家族も、金を持ってくれば手のひら返しだ。農場を抵当にとられるくらいの金欠の年寄りがどうやって大金を用意したのか、むしろそれを心配してやってくれ。そして裁判では、爺さん何やってんだ!って叱ってくれ。
それに、せっかくデイリリーを扱うのだから、「一日しか咲かない」ってことを家族とふれあう時間と絡めたりして話を膨らませればもう少しよかったんじゃないか、ともったいない気がした。役者としてのクリント・イーストウッドのすごさは感じるが、どうもスッキリとしなかったストーリーだった。絶賛の意見は多数のようですが。
運び屋
観てきました。最初は観るつもりがなく空き時間にフラッと立ち寄ったのですがすごいいい映画だった。と、同時に考えさせられる映画だった。
あらすじは、アール・ストーン(クリント・イーストウッド)は金もなく、孤独な90歳の男。商売に失敗し、自宅も差し押さえられかけたとき、車の運転さえすればいいという仕事を持ちかけられる。それなら簡単と引き受けたが、それが実はメキシコの麻薬カルテルの「運び屋」だということを彼は知らなかった…。
https://filmarks.com/movies/81346から。
高齢の方が運び屋をやってるなんてまず誰も考えないだろう。組織の若手の人は上の命令通りに時間とかも規則正しく動くだろうがアールは独自の方法で車を走らせながら、お店に立ち寄ったり、コミニュケーションを無下にしていなかったので余計に怪しまれなかったのだろう。
犯罪とは何か。現代社会において、恒例の方が犯罪をするケースは増えてると思う。
確かに、ずっと不安を抱えながらこの先生きていくよりも、刑務所での衣・食・住は保障されてるし、この映画のように運び屋になり、大金が手に入れば捕まるまで安心して暮らせる。そう思えば魔がさす人は絶対に居ると思う。私も、同じ状況下だったらやらないとは断言出来ないと思う。
本当に多くのことを考えさせられる映画。尺もちょうどよかった。終わりも、個人的には最後まで逃げ切って欲しい気もしたが納得のいく終わり方だった。登場人物の心理描写が描くのがめちゃくちゃうまかったので話の内容も驚くほど頭に入ってきた。わかりやすい。
(相手に銃で脅されながら)「私は戦争に行った。お前など怖くない」ってセリフがめちゃくちゃカッコいい。
あと、「伝染病か、みんなスマホを触ってる」の言い回しも好き。
歳をとってもこんなにも潔く生きられるのかと。私もそうなりたい。
この映画に会えて良かった。観て後悔しない映画だと思う。機会があれば是非観て欲しい映画です。
※批評には個人の価値観があります。ご了承ください。
・批評をみて、気分を悪くした人ごめんなさい。
・エンドロール時のスマホ操作は重罪だと思います。最近増えているのでやめてください。お願いします。
・文章下手くそでごめんなさい。練習します。
全83件中、61~80件目を表示