運び屋のレビュー・感想・評価
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家族は大切
時間だけはお金で買えなかった。家族は大切だよ。
お金で繋がった友人は、結局家族にはかなわない。だから、家族との時間を大切にしましょう。そんなメッセージを受け取った。
しかし、いま家族を持たない事を選択する方や何らかの理由で持てない方もいます。
映画からのメッセージは、人によりとても違ったものになると感じました。
チャラ過ぎて重さ格別!
始まってすぐガンガン伝わってくる今回の主人公のチャラさ。寡黙で耐える人物が多かったイーストウッド作品を待ち構えていた当方としては、それはそれで心地よい肩すかしだった。
だが考えるほどに老齢にてチャライとは、パワフル過ぎないか。
主人公の挙動を追いながら、「もう歳だから」「いまさら」と手放すありがちさについて考えさせられる。
俺のように人生を楽しめ。
言う一方で、楽しんだ代償も一つのテーマに。
追いかけ、取り戻し、己がままに行く。
その果ての、年齢分ためこんだ知恵と経験が導き出したティーンエイジャーとは異なる結末の重みには「老人青春ムービー」なんて言葉を思い浮かべてみたり。
とびきりキュートで、しかしながら淋しさ漂う一本だったなぁと振り返る。
しかしイーストウッドの芝居は素なのか、老人ぶっているのか、いまだに分からない。
円熟のクリント・イーストウッド
老人の運び屋の物語という設定に正直さほど期待していなかったのですが、いやいやかなり面白かったです。
円熟したクリント・イーストウッドの、派手さはありませんが深みを感じさせる素敵な映画でした。
それぞれに語りかけるもの
長く生きていれば色々ある。
エンディングの歌の歌詞を見て、思い出したので、サミュエル ウルマンの青春の詩を、レビューに替えて、下に記します。いつもスマホのメモにしのばせてる詩。
サミュエル ウルマン
青春の詩(Youth)
青春とは人生の一時期のことではなく心のあり方のことだ。
若くあるためには、創造力・強い意志・情熱・勇気が必要であり、安易(やすき)に就こうとする心を叱咤する冒険への希求がなければならない。
人間は年齢(とし)を重ねた時老いるのではない。理想をなくした時老いるのである。
歳月は人間の皮膚に皺を刻むが情熱の消失は心に皺を作る。
悩みや疑い・不安や恐怖・失望、これらのものこそ若さを消滅させ、雲ひとつない空のような心をだいなしにしてしまう元凶である。
六十歳になろうと十六歳であろうと人間は、驚きへの憧憬・夜空に輝く星座の煌きにも似た事象や思想に対する敬愛・何かに挑戦する心・子供のような探究心・人生の喜びとそれに対する興味を変わらず胸に抱くことができる。
人間は信念とともに若くあり、疑念とともに老いる。
自信とともに若くあり、恐怖とともに老いる。
希望ある限り人間は若く、失望とともに老いるのである。
自然や神仏や他者から、美しさや喜び・勇気や力などを感じ取ることができる限り、その人は若いのだ。
感性を失い、心が皮肉に被われ、嘆きや悲しみに閉ざされる時、人間は真に老いるのである。
そのような人は神のあわれみを乞うしかない
余韻をもつ映画
ハラハラした展開を予想していたが、意外にじーさん、大体「ok 」と何でも受けちゃう。
怖いもの無しだ。
脅されても何のその
そのうちコカイン密輸のメンバーと仲良しになっちゃったり、、
ドラッグの元締めに気に入られパーティーを楽しんだり。居るわな〰️そー言うじーさん。
しかし犯罪は犯罪、自由奔放な父親に愛想つかされたはずの娘が死の床の母に寄り添った父を許し、犯罪者になってしまった父を待つと言う。そこが解らないそれこそ迷惑の極みではないだろうか?
でもここで母親の彼女は素晴らしく、最後の最後で愛してると心の底からの本音を洩らす。大金を手にしても「時」だけは買えなかった、取り戻したかった家族との「時間」
淡々と描くイーストウッドの映画は次の日、効いてくる。余韻。
エンドロールで考えさせられ
老いには誰しも恐怖を感じる、自分なりにつかさ、つかさでは正しい選択肢を歩んできても重ねた歴史を振り返り、自責する。劇中も痛々しいまでに老いが目立つ巨匠が実話をもとに実在の主人公にシンクロさせ、演じる演技が深く、エンドロールで考えさせられた。
おじいちゃんすごい
映画界の現人神、ここ10年の最高作。
冒頭、最初の台詞でいきなり人種差別ギャグかましてくるあたり、怖いもの無しであります。
イーストウッド映画では(おそらく)初めて、現代社会最大の問題「カネ」に焦点を当てた題材選びが見事。
本物の老いぼれにしか出せない老いぼれ演技も見事。演出は多少クサいがそれでも見事。オチにも納得。
何より、淡々としながらスピード感抜群。単純に娯楽作として面白い。
次のシーンでいきなり逮捕されてもおかしくない、そんな緊張感が絶えない作劇が実に上手い。
イーストウッド自身の人生とか総括とか、いくらでも深読みは出来ますが、そんな事するまでもなく非の打ち所ない傑作です。
期待してたのに・・・残念。
ウッドくんの作品だし、見ておかないと。
仕事人間で家族を顧みずの生活をしていたものの、ネットショッピングには勝てず廃業した元デイリリー栽培農家のアール。
孫娘の婚約パーティで来ていた若者の勧誘で何も分からず運び屋をする。元軍人で交通違反もないので安心で10数回運ぶことになるが、その途中で荷物がコカインだと知ってしまう。
にもかかわらず淡々と運び、警察に停められてもユーモアと誠実さでかわしたものの、妻(元妻!?)の死に際の一報を聞き、運び屋稼業最中なのに途中で家に見舞いに行く。葬式のあと、荷物を運ぼうをするも、売人の組織に捕まる。
「お金で時間は買えない」がこの映画の一番のポイントだと思うが、ウッドくんの作品にしては薄い。グラントリノなどのようなどんでん返しくらいの後半(ラスト)があるのかなーと思ったら何もなく拍子抜けした。
メールの送受信もできない90歳の老人が、仕事人間で家族との隔たりに気づくきっかとなったのは、犯罪の運び屋に手を染めたことだった。という美化できないストーリー。
まだまだ現役で頑張って
クリント・イーストウッドの主演監督作品はいっつも最高で心に響いてくる。アールを必ずしも善人には描かずに人間臭くしてるのも堪らん。そして歳をとってからのクリント・イーストウッドを見てると死んだおじいちゃんをちょっと思い出す。
クリントイーストウッド自身を描いたような作品
素晴しかったです。
削ぎ落として削ぎ落として残った部分をたっぷり堪能する感じの作品。主人公は物凄く危険な橋を渡っているし、周りはピリピリしているのに、本人は飄々として鼻歌交じりにドライブしたりしちゃうので、不思議と笑えてきてしまう。しかもしれっと差別的なワードを使ったり、びっくりするようなことを言う。これが人生90年修羅場をくぐり抜けて生き抜いてきたからできる所作なんだろう。そんな主人公に影響を受けていく周囲の人間(だいたい悪者)も良い味を出していました。
最後の家族とのシーンと、クリントイーストウッドの笑顔、綺麗なデイリーリリーが印象に残りました。90歳でもまだまだ新しい挑戦が出来るしそれで変われる事もある。まさにクリントイーストウッド本人を描いたような作品で、いろんな意味で凄いの一言。まだまだ現役!これからも傑作を生み出してくれるのを楽しみにしています。
名優の集大成
伝説的名優の世界観に一瞬で酔いしれてスクリーンに釘付けになった。想像を超える素晴らしい作品でこんな熟成された男に憧れます。ラストも感動的でイーストウッドの重厚なセリフが心に響き、思わず目頭が熱くなりました。過去の名作にも劣らない満喫した時間を過ごすことが出来る作品。
強く印象に残ったセリフ
「家族は宝、一番大切しなければならない」
「時間はお金で買うことが出来ない」
2019-43
陽気なイーストウッド
勝手に「グラン・トリノ」越えを期待してしまう、燻し銀なイーストウッドを!?
渋いイーストウッドの姿を久々に見たが「ラッキー」のH・D・スタントンや「クリーン・ユア・クロック」でのL・キルミスターの如く、命を削るような生き様に鳥肌が立つ。
最後まで振り切って陽気なまま突き進んで欲しかったが、ラストを含め多少の美化された描写など、全体的にシリアスにもコミカルにも映り消化不良。
ポークサンドが、美味そうで食ってみたい。
派手さは皆無なのにこの面白さ。
イーストウッドはやはりさすが。表現がわかりやすい。終盤裁判のシーンでは思わず泣けてしまった。
悪意はないのに人生が転げ落ちて行ってしまう事ってあるんだなー、と。運び屋の回数積んで行ってどこかで気がついていたのかもしれないけど。それでもそうならなきゃいけない人生がまたつらい。自身で決着つけた人生にもなみだ。
クリント・イーストウッドは裏切らない❗
これといった盛り上がりのようなものはないものの、クリント・イーストウッドの演技、名言に魅せられました。単調であろうストーリーの中に、家族愛や、人生を生きてきた重みなどが盛り込まれ、観終わったあとにも心に残るものがいっぱいあるぐっとくる映画でした。アンディガルシアがまた残念な役どころ。
老後を考えさせられた
人は誰でも年を取るが、取り方は様々で無駄に取っているだけの老人も周りには多い。主人公の老人も、自分中心で生きてきて家族をおざなりにした報いでそれなりの生活になってしまう。そしてひょんな事から、
運び屋に。
最後まで観終わって、人生にとって何が大事なのか考えさせられた。
クリントイーストウッドの作品は、いつも説教くさくなく、何かを考えさせてくれる。
思ったよりも
予告から受ける印象よりもずっと軽い味わいの作品だった。
おじいちゃん、軽いノリで犯罪やりすぎ、カルテルに言い返しすぎ、お姉ちゃんと調子に乗り過ぎ…
うまくまとまってるけど、けっこう呆気なく終わったよね。
そして、最後に仏心を出してしまった彼の運命は…?
テーマは不変
事前情報無しに観たので、90歳の麻薬の運び屋とは驚きました。もっとサスペンスフルかと想像していたら、思ったよりまったりとした、作品です。家族愛という不変のテーマを扱いながら(仕事で家族をないがしろにしてきたというベタ)、高齢の運び屋という面白い切り口でした。強烈でないけど、じんわりとくるクリントじいちゃんの魅力です。捜査官もいい人で、マフィアの目付けの人も憎めない。そういえば、彼はどうなったのか気になります。また、アンディ・ガルシアがマフィアのボスとなのも洒落が効いています。
ありがとな、ジイさん。元気にしてたら、また会いにゆくよ。
ありがとな、ジイさん。
これでおしまいかも知れない、そんな気持ちを抱えたまま公開2日目に。
ラストで涙があふれた。いつもながらに美しいエンドロールだった。
なんて多面的な主人公。
ティーンのような軽い男。
困った人を軽やかに助ける男。
差別と隣人愛が軽やかに同居する男。
家族との距離がとれないが、仕事には熱中する男。
きちんと罪を認める男。
しょうもないけど、何かがとっても光る男。
すぐそばにいそうな男。
自分のなかにもいる男。
イーストウッドはこの世の隅をうっすらと照らしてくれている。
ありがとな、ジイさん。
元気にしてたら、また会いにゆくよ。
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