「イーストウッド映画」運び屋 ゴローさんの映画レビュー(感想・評価)
イーストウッド映画
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クリントイーストウッドの映画が大好きである。
見終わっていつも頭の中に浮かぶのは、
「それ以上でもそれ以下でもない」という言葉だ。
今回の作品も、90歳の、麻薬の運び屋をした男の生き様を描いた、それ以上でもそれ以下でもない作品であった。
批判しているのではない。むしろ賞賛しています。
主人公が確保されたあと、組織に警察が突入し、全員捕獲などという場面は一切ない。ただ、主人公の老人が逮捕され、自ら罪を認めるだけである。
余計なものは描かず、過剰な場面も演出も全て取り除く。そうして残る生き様が妙なリアリティを醸し出し、僕はその人物に対し淡々と想いを馳せる。それがたまらない。
老練した手際というのか、イーストウッド作品にしか感じられない不思議な感覚であり、それこそが彼の凄さだと改めて感じた。
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