「緊張感なし」トリプル・フロンティア hiroさんの映画レビュー(感想・評価)
緊張感なし
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元特殊部隊の男達が、コンロビアの麻薬王から大金を盗み出すサバイバルアクション。
この作品は前半で関係性と強盗。後半は一転サバイバルアクションに変化する。
前半部分は特殊部隊で国に尽くしてきた彼らが退役後に抱く不満ややり切れなさを良く描けていた。
強盗パートも連携プレーに信頼関係を感じたし、欲に負けて徐々に歯車が狂い始める様子も描けていた。
後半のお金の積みすぎでヘリが墜落してからはサバイバルアクションになるのだが、ここから失速。
歯車が狂い仲間との関係性が揺らぎはじめ、大切な物に気付くみたいな事をしたかったのだろうが、追っ手は全然来ないし山を越えるなかで、特殊部隊の男達だからか、困難にほとんど直面しない。シリアスな展開がほとんどないのだ。
唯一のシリアスな展開で仲間が1人亡くなるが、前半に見せた家族との関係性を最後まで深掘りしなかった事で感傷も出来ない。
結局追っ手は村人と最後の少年達でボスキャラ不在。
強盗パートが緊張感のあるいいシーンだっただけに、これを越えられない。
正直、麻薬組織との戦闘に特化した方が面白かった気がする。
役者も実力のある中堅所を起用し、演技をも悪く無かっただけに残念。
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