劇場公開日 2021年6月11日

「20年くらい前に小説は読んでいたのだが」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ 森林熊さんの映画レビュー(感想・評価)

2.020年くらい前に小説は読んでいたのだが

2024年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

敢えて改めて小説は読まずに観賞した。微妙である。アニメ化はしないと言われていた「閃光のハサウェイ」がアニメ化するということで喜んでいたのだが、なんだこの微妙な出来は。序盤の地球降下時こそいい感じなのだが、その後グダグダとここいる?というシーンが長々と展開される。しかもようやくMS戦が始まったと思ったらなんとも微妙。リアルさを出そうとしているのかは知らないが、全体的に画面が暗くて見辛い。

正直クスィーガンダムの新デザインが個人的にダサいと思っており、顔もカラーリングも微妙になったが、映像で観たらマシかな~と考えていたものの、カメラアイが近くから観るとなおダサいので、なおさら残念感が増す始末。これが∀の直後くらいだったりしたら、挑戦的なデザインから原作回帰みたいに感じたかも知れないが、SEEDやOOとか出た後ではそういう斬新な目新しさも無い。宇宙世紀ではここから一気に発展したMSにミノフスキークラフトという設定さえ、空飛んで当たり前の現在のガンダムからするとなんの目新しさも無いのだ。原作小説は平成元年発売という古さなので、その当時からしたら斬新だったのだが。

富野由悠季氏が、「結果が分かっていても楽しめるような作品を作らなければダメ」と言ったことがあるらしい。正直この作品の出来では、続編がその域に達せるようなものになるとは到底思えない。人間関係の描写も必要だが、ガンダム作品なのだからやはりMS戦を多くして欲しいし、コックピット目線が多いのが残念過ぎた。もっとガンダム同士の戦闘シーンを楽しめる作品が観たいのだが、『サン オブ ブライト』という仮題のみ発表されたまま続報が全く来ない。今年こそは観られるといいのだが。

森林熊