「稀有な映像体験、暗闇で際立つ巨大兵器としてのモビルスーツの怖さ」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ 五所光太郎(アニメハック編集部)さんの映画レビュー(感想・評価)
稀有な映像体験、暗闇で際立つ巨大兵器としてのモビルスーツの怖さ
映像がすごいという前評判を聞いて足を運び、期待以上のものを見せられて驚くという滅多にない体験をしました。冒頭のスペースシャトル内テロ制圧のアクションから本気度が伝わってきて、中盤~終盤の市街地でのモビルスーツ戦は圧巻の一言でした。巨大なモビルスーツが火花を散らして戦い、その足元で人々が逃げまどう描写はちょっと今まで見たことがない感じで、ロボットアニメの表現が大きく更新されたように思いました。村瀬修功監督の前作「虐殺器官」でも暗闇が印象的に描かれていましたが、本作ではさらに表現が深まり、ギリギリ見えて際立つという絶妙な暗さを堪能することができます。
艶のあるデザインと上田麗奈氏の演技でヒロイン・ギギの人間くさいピーキーな魅力も存分にでていて、かなりのインパクトがあります。3部作の1作目でお話としては動き始めたばかりですが、アニメーションの濃厚さで映画を見たという満足感を物凄く感じることができました。2作目を楽しみにゆっくり待ちたいと思います。
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