劇場公開日 2021年6月11日

「期待値ほどでは無かったけど面白かった(逆シャア世代)」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ plesentfromtheearthさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0期待値ほどでは無かったけど面白かった(逆シャア世代)

2021年7月8日
PCから投稿

Z、ZZ、逆シャア世代、逆シャアは全シーンセリフ諳んじているぐらいの一部作品ガンダム好きです。
ハサウェイは小説で読んだこともあるけど忘れました。

一応、ガンダムと名の付くものは非富野含め、半ば義務感でだいたい見てきましたが、
最近のUC、ナラティブのオカルトガンダムは、ナンボ戦闘シーン良くてもガッカリでした。もちろん、AGEとか鉄血とかは論外。
そんな中、過去の好きなガンダムとはテイスト違いますが、久々に面白いガンダム作品でした。

とはいいつつ、一番面白かったのは、前半のギギの小悪魔振り&ファッションショー。
大人と子供っぽさの両面がジキルとハイド的に入れ替わり、ケネスやハサウェイを翻弄しようとするさまは、原作 冨野作品っぽいなあと感じました。 若い時はこんなシーン要らないから、さっさとMS戦やれやと思ったかもしれませんが・・・。

あと、前半の市街地の戦闘シーン。 初代ガンダム第一話で、フラウのお母さんが吹き飛ばされ、MSの兵器としての怖さ、対比で人間の非力さを端的に描いていましたが、それを今今のアニメーション技術でリメイクしているなあと感じました。 空を縦横無尽に飛び回るペーネロペー、暗くてよ―分からんという意見も分かりますが、 これまでのガンダムで類を見ない、斬新な演出だったと思います。

ストーリーが個人的には後半やや冗長と感じました。後半のガンダム対決は、暗い上にMSの動きが早すぎて、消化不良に終わりました。 クスィー ガンダムも何が強いのか、よく分からなかったです。前評判の高さで期待値を上げすぎたかなと思います。

とはいえ、UC、ナラティブあたりの、過去の宇宙世紀の作品を冒涜するかのようなストーリーに比べると、オマージュといいのでしょうか、ニヤリとするようなエピソードやシーンを散りばめつつ、本作としてのオリジナリティもある良作だと思います。

何度も劇中出てきた、ハサウェイの逆シャアでの一機撃墜のスコア、出撃直後のバルカンで撃ち落としたギラドーガですよね(チェーンではない)。 逆シャアの出撃シーンを、何回も脳内で再生しましたが、あの何気ないシーンが、こんな形で別の作品でフューチャーされるなんて・・・と、感慨にふけってしまいました。

三部作の残り二つも劇場で是非見ようと思いたくなる内容でした。 エンドロール曲だけは、全然作品のテイストに合っておらず、何とかしてほしいです。 TM Networkとか、森口博子が比較対象なだけに、辛いです。

plesentfromtheearth