劇場公開日 2021年6月11日

「内容も4DXも、すべてが半端!」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ ぢょにぃ7566さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0内容も4DXも、すべてが半端!

2021年6月30日
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鑑賞方法:映画館

単純

内容はお粗末である。

中二病のまま青年になったハサウェイが、テロの首謀者の自覚なく一般市民に危害を加える姿は失笑もの。そしてテロリストの頭のくせに、行きずりの不思議ちゃんに過去の失恋を重ねて抱くわけでもないのに宿を共にし、ケネスのギギへのアプローチにひねくれるとか、まぁ情けない。
逆シャアで軍の艦艇に不法侵入し、モビルスーツを強奪し、味方を殺害した「ムキーってなると何するか分からないお子様」が、今度はこれですか。
基本的に人間としてなってないんですよ。そんなのが主人公かぁ。…はぁ。
今時のリアルでさえ、テロ首謀者の顔写真は世界に広まる。ハサウェイが堂々と連邦の人間と一緒に居られるのはリアリティーを著しく欠く描写だ。もうこのあたりから、私はこの作品の傍観者にされたのだった。

さて、ヒロインのギギには人間味が感じられない。NTのような描写がありつつ、奔放というよりは他人をバカにしたような傍若無人ぶりが鼻につく。歴代ガンダムのヒロインの中ではかなり評価が低い。

ガンダムvsペーネロペーの戦闘シーンは、夜間戦闘で絵が暗いことに加え、高速移動でせっかくのフォルムが全くわからない。
せめて明け方に戦ってくれたらデザインが活きたのに。
何のためにあんなに動かす?もっとじっくりとしたカットがあるべきだ。
カプセル内では一部だけ見せられ、いつ雄姿が拝めるかと思って焦らされ続けたがついぞイカせてもらえず、あとは格納庫での頭頂部からのカットだけとか、欲求不満が溜まりまくった。
本当に見せ方が下手すぎたと思う。

作画については、特にキャラの線が死んでいる。強弱も緩急もない、サインペンで書いたような絵だった。
せっかくの見せ場であるギギのアップの時に主線が太くなるのは失笑もの。昔のアニメを無理やり16:9画面に合わせて拡大した「ドラゴンボール改」を思いだし、興醒めであった。
なんにせよ、ギギのような「不思議ちゃん」を描くなら、塗り絵じゃいかん。
背景は今の時代なりで、特に驚くべきところはないがキレイ。

4DXで観たが、これは全くお勧めできない。
あざとい。
合成コーヒー臭は嫌だし、顔に水を掛けられるのはイラつくし、飛行機シーンで下向きにされるのは落ち着かないし、顔に風を当てられてコンタクトが乾いた。
座席がマッサージ機のように突き上げてくるので、尻にオデキがあったり、痔持ちの人には拷問かもしれない。そうでなくとも決して落ち着くようなものではない。
未発達な技術の実験台にされている気分で映画に集中出来なかった。改善の余地はかなりある。

「ガンダム」の名があればこそ観たが、冗長な展開と幼稚な思想に付き合う時間は眠気を誘った。で、三部作?なら最初からそう言ってほしいものだ。長いわ。

そんなこんなで、「ガンダム」または「宇宙世紀」に思い入れが無いなら観る必要は無いと思う。

私は次はアマゾンプライムで観ます。

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ぢょにぃ7566