「まだ始まったばかりのとこ」機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
まだ始まったばかりのとこ
延期に延期を繰り返しやっと公開となり
出先で観賞
閃光のハサウェイ自体はゲーム(Gジェネレーション)で
あらすじを知っているくらいでした
ユニコーンガンダムなど逆シャア以後の世界は
後付けで色々作られやすいですが
ハサウェイは小説発売は逆シャア直後
なので整合性はあまり考えない方が
良さそうです
感想としては
どうも3部作らしいのでまだ全体を評する
事は出来ませんが
オトナっぽいキャラクターデザインになった
影響か殊の外アッサリした設定面が浮き彫り
になっている気がして
とりわけあまりガンダムを知らない
(逆襲のシャアを知らない)
観客が楽しめたのかどうかと感じる
部分はありました
ビジュアル面は非常に美麗だと
思いましたがやや暗めかな?
「逆襲のシャア」のシャアの反乱から12年
ホワイトベース等もはや伝説の艦長
ブライト・ノアの息子のハサウェイ・ノアは
表向きの立場と異なり
地球民間人の弾圧をやめない連邦に対し
「マフティー・ナビーユ・エリン」名乗り
抵抗活動組織のリーダーとしてゲリラ活動を
指揮する最中潜入した政府高官の乗る
航空機がハイジャックされる中で
連邦の軍人ケネス・スレッグと
ハサウェイの正体をとっさに見抜いた
謎の少女ギギ・アンダルシアと出会います
今作はほぼその辺紹介までの内容
そもそもガンダムの世界は地球人口の増加の
解決の為に地球連邦が宇宙にコロニーをつくって
進出した結果地球に住みだした未来
その過程で宇宙生まれの人間が得た
他人の意図を先読みする能力を持った描写を
「ニュータイプ」として主人公の特別さや
場合によっては説明の短縮化などに用いて
巧みな演出力と相まって生み出されたのが
富野由悠季による初代「機動戦士ガンダム」でした
地球に住むことが既得権益となり
半ば植民地となったコロニーで重税に苦しむ
人々が反抗を開始するという世界観が通しで
存在しています
その反抗の第一人者であったダイクンの
息子であったシャア(キャスバル)は
自身の戦いを経ていつまでも地球環境を
悪化させ続ける地球に小惑星を落とし
人類を住めなくして宇宙でものを考えるように
するという強大かつ矛盾した計画に臨み
アムロはそれに対し人が人を裁くという
行動そのものに異議を唱え自分もシャアも
ニュータイプならむしろ希望の光を
人類に見せろと立ち向かいます
これが逆襲のシャアでした
単にシャアはアムロと決着を付けたかった
こんなバカな計画はアムロに止めてほしい
止められなければそれが人類の運命であろう
といったシャアの思惑がありました
ハサウェイはその時の二人の思惑を感じ取り
つつ守れなかったクェス
自分が殺害してしまったチェーン
主人公としてはこれ以上ない負い目を持った
ハサウェイは連邦政府に対する反抗を
思い立つ(立っている)わけですが
まだ今作では具体的に見えてきません
ほんと紹介で終わってしまいます
作品全体はこれらの背景にそう触れることなく
連想させるシーンが急に入ってくるので
知ってる人向けのような作りで
置いてけぼり感もあるかもしれない印象を
受けました
戦闘シーンは人がいても巻き込まれても
お構いなしに暴れまわる連邦のMSからは
20mある機動兵器の恐ろしさを描写として
伝わってきますが飛び散る火花や炎を
強調するためか暗め
今作の目玉になるペーネロペーやクスィー
のディティールもまだハッキリとは出てきません
まだまだこれからの話ですが
どこまで奥行きを出せるかが注目ですね