劇場公開日 2019年3月15日

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「王の血統を持つ人物を演じるという事」ふたりの女王 メアリーとエリザベス カメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0王の血統を持つ人物を演じるという事

2019年3月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

個人評価:4.0
映画「エリザベス」と対にして見ると、とても感慨深い。
最後は悲運の中でも高貴に斬首されるメアリー・スチュアート側の視点で描かれているので、この王位争いがより悲しい闘いであった事がわかる。2人の王女の争いというよりも、周りの男達に翻弄され、悲運な道に突き進む。エリザベス自身が自分を男と称し、生涯結婚せず男として強く生きたのも納得できる物語がここにある。
レディ・バードで未熟で純粋な少女を演じたシアーシャ・ローナンが、本作では王の血統を持つメアリーを力強く演じ、見所の1つだ。
ただの歴史上の人物ではなく、王族の人物を演じるには、その役者の演技力はもちろんだが、内から溢れる気品と血の強さが必要だ。他作品だがエリザベスを演じたケイト・ブランシェットのように。
本作のシアーシャも、その血の強さを感じ、他のハリウッド女優よりも頭1つでている女優だと感じる。

カメ