「史実を踏まえた大作。」金子文子と朴烈(パクヨル) mdsch23さんの映画レビュー(感想・評価)
史実を踏まえた大作。
脚色はあるんですが(水野内相は震災時の対応などあの通りだけど内閣の総辞職が頻繁で死刑判決の出た1926年(大正15年3月)は閣外だった)、文子の死の直後に春画的と書かれた写真入りの怪文書で出回ったりと夫妻の事件の大きな出来事は概ねその通りで驚かされた。
取り調べに当たってるのは予審判事で起訴をするかどうかの決定権を持っていた(戦後廃止)。
関東大震災のシーンも力が入っている。摩訶不思議な裁判、政府の考えた振り付けをはねのける朴烈と文子の戦いは時にコミカル、時に激烈に国を、一方通行な価値観の人々を揺さぶった。
もっと公開が広がりますように願う。
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