ばるぼらのレビュー・感想・評価
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父の作品に見た真監督の70年代
この映画の評価は難しい。友人はこれは手塚マンガそのものだと言う。我々手塚マンガ世代にとって手塚原作の作品はノスタルジーでありリアルでもある。この未だにリアルである点がこの作品を評価するのをとてもネックになる。しかしこれが手塚作品の単なる礼賛で終わってないのは二階堂へのカメラの執着である。真監督はこの二階堂の中にまさに自らのばるぼらを見た。それ故これは手塚作品でありながら真作品となっている。そしてこの作品は過去の手塚作品ではなく真監督の未来となっている。
中途半端な印象で圧倒的ではなかった
手塚治虫さんの漫画「ばるぼら」を実子である手塚眞さんが実写化された。舞台挨拶の中継があり、監督と主演の稲垣吾郎さん、二階堂ふみさんのこの作品に対する思いを伺った。
撮影がクリストファー・ドイル、音楽が橋本一子ということでキャスト、スタッフとも申し分なし。否が応でも期待が膨らむ。
結果、個人的には少し残念だった。圧倒的な映像美とシュールな世界観をイメージしていたが中途半端な印象。圧倒的ではなかった。
吾郎ちゃんのファンに気を使って中庸に走ったか。まあ、そんなことはないだろうが、R18構想もあったというので惜しい。
二階堂ふみさんのスッポンポンの頑張りは最大の収穫。彼女の裸身をしっかりと目に焼き付けました。
手塚眞監督らしいと言えば、確かに「らしい」映画
二階堂ふみさんが美しい
とにかくばるぼらが美しかった。
二階堂さんが素晴らしかった。
この役を引き受けた二階堂さんがすごい。
話の内容は、現実離れしていて漫画の世界観だと思った。
実写映画で見るよりも漫画を見て頭の中で想像する方がいい作品なのかもしれない。
女神か悪魔か。
終始お洒落。映画と言うより映像アート作品、もしくは先鋭的バンドのMVか。おぞましくもあり、どこかアニメっぽさもあってなんとも不思議な世界観でした。
二階堂ふみのまさに体を張った演技!妖美なお姿にもう降参です。稲垣吾郎との絡みも美しかった✨
ばるぼらってそもそも何者なのか。もしかしたら肉体は見えても本質的な存在は美倉にしか見えないのかもしれないとか思ってみたり。
作家として限界を悟っている美倉の前に突然現れ失いつつあった制作意欲を激しく掻き立てる。まさに真のミューズか。それとも堕落へと誘うメフィストフェレスか。
ラストに向かって精神的にも肉体的にも堕ちてゆく美倉。壊れて動かなくなったばるぼらを貪るシーンは恐怖でもあり驚くほど人間らしくもあった。
主演のお二人素晴らしかったし、渡辺えりさんは容姿から振る舞いまで最高でした!ムネーモシュネー気になって調べたらギリシア神話の女神の名前でした。
さて、美倉が自らの命を賭して書き上げる「ばるぼら」。
きっと傑作に違いない。言うまでもなく。
狂っていることが正常なのかもしれない
イヤらしさのないエロティシズム
予備知識もなく鑑賞しました。
R15だけあって、裸体ご披露のシーンも多いですが、監督手塚眞さん、撮影監督クリストファー・ドイルさんの演出が見事にばるぼらと美倉の美を芸術に高めて素晴らしかったです。
二階堂ふみさん演ずるばるぼらの姿態の美しさがミューズと言われて違和感なく、お見事。稲垣吾郎さん演じる美倉のばるぼらに翻弄され狂気に変わる様がなんとも言えず、哀しくもありました。
ちょっと場違いな雰囲気のばるぼらの母ムネーモシュネーを渡辺えりさんが演じてますが、これって正解?って思っていたら、原作ファン曰く、原作のイメージそのものらしく、この異世界感がこの作品の魅力なのでもあるのだなぁと感じました。
映像美を堪能する作品だと思いました。
大人のお伽噺
原作未読。クリストファードイルに惹かれて鑑賞。
大人のお伽噺というキャッチフレーズがハンパなく合ってました。性的フェチとかオカルトとか作家の迷いとか色々要素はあるけど、中心は女に惚れて追いかけて身を持崩すある意味純粋な男のラブストーリー。
現実なのか夢なのかわからない幻のようなキャラクターに血と肉を与えた二階堂さんと稲垣さんの熱演に感服。ベッドシーンがエロいけど綺麗。朝チュンで誤魔化してなく動物的なのに綺麗なのはこの二人だからこそなのでしょうか。キッチンでのシーンに見惚れました。
目当てのクリストファードイルの撮影を楽しんでる映像がやっぱり好き。新宿楽しんだんだろうなあ。
ところどころ??という箇所もあるけれど説明されたら野暮な作品。演技と映像と音楽にまみれました。
映像が綺麗
奇跡のような作品
孤独な作家とホームレスの少女、または、作家とミューズの究極の愛と捉えても、孤独な男のすべて幻想と捉えても、生きているからこそ実体のない名声を求め、愛が執着、狂気に変わる人間の愚かしさ、いたいけさ、切なさに、示唆を受け止めても、そのすべてが胸に迫ってくる。
美しく汚いこの世界、でも、すべては誰にとっても流れ去るという虚無を、この幻想的で完成度の高い作品に仕上げているのが信じられない。間延びに思う所が一つもない。
全体を覆っている雰囲気が手塚治虫的世界であることも、実の息子の手塚眞監督が実写化した作品として意味があり、そのレトロ感と現代との融合もこれほどうまくお洒落にできているのは、おそらく出演者スタッフすべての実力魅力が結集されたがゆえで、本当に奇跡のような作品だと思う。
お金のかかった大作映画ではないこの作品ほど、映画とは、脚本、演出、撮影、編集、役者、音楽、美術、衣装等の総合芸術なんだと、新鮮に実感として感じられる作品、私の中では今ない。
妖しさと猥雑と美しさの純度が高まった映画
(文末の下3行はネタバレです。)
原作より、妖しさと猥雑さと美しさの純度が高まった映画だった。
どんなに街が進化しても、いつまでも内包しつづける普遍的な汚れ、
猥雑な部分をとても印象的に切り出していることで、時代設定が
現在なのか過去なのか曖昧になり、歪な世界が鮮やかに展開されていた。
主演の二人は原作に比べると、ばるぼらからは更に蠱惑的で浮遊感を、
美倉からは更に脆さと人間の業の深さが感じられ、実写化の良さが出ていた。
あと破滅の過程に美学があったので、それも観てて心地よかった。
ただ1つ、美倉がばるぼらの存在理由を認識するまでの過程においては
もう少し時間を割いてもとも思ったが、行間の解釈が色々できる
余白のある映画なので、それはそれで想像しがいがあり余韻も楽しめた。
ーー以下ネタバレ注意!!ーー
余談だが絡みとしては犬のところが特に気に入っている。
迫る犬の息遣いと、それに嚙まれてもそのまま性愛にもちこむ様が
後からじわじわくる。
音楽と映像が合ってる
まさに大人のファンタジーだと思った、男性目線で描かれた、理想の女性の話、理想の相手を排泄物のような女と言ってるけど…確かに薄汚れて自堕落な女だけれど、突然変身する!
二階堂ふみと稲垣吾郎は相性がいいと思う、他の作品でも見てみたい。
印象に残らないけど。。。(修正+加筆)
原作に近い幻想的な映像は良かったですが、眠くなりました。だからといって、ツマラナイ訳ではない。
劇中で「本を閉じたら忘れてしまう」とありましたが、映画館を出たら忘れてしまいそうな…目が覚めると見ていた夢を忘れてしまうような、そんな感じの作品した。
どこか二流感が漂うのも事実…う〜ん、票が割れそうな映画かな?
(加筆)
予告を観れば充分な気もします。惹きつけるものは予告で七、八割流れていると思います。予告と結婚式とラスト周辺を観れば充分かな?
主演はこのお二人でなければ成立しない物語
もっと振り切ってほしかったかな。
手塚治虫ファンです。
が、原作漫画未読で鑑賞しました。
稲垣さんの狂気と二階堂さんの妖艶期待です。
うーむ、楽しめなかった。満足できなかった。正直。
倒錯世界なのか?幻想世界なのか?どっちなのか?
充分に作品の核が決まっていない気がしました。
原作漫画読んでおけばよかったかなぁ。
稲垣さん、もっと狂ってほしかった。
「13人の刺客の殿様」くらいに狂ってほしかった。
「行為」は倒錯しているだけで、映像が狂っていないんだよなぁ。
それと、ばるぼらにハマっていく理由が。。。原作通りなんだろうけど
薄いんだよな。
確かにわかるけど、理由は。でもでもさ、なんでそこまで????
って感じです。倒錯行為にまで及ぶ説得力が・・・ないんだよな。
またばるぼらの親(?)等の存在や呪い系のアレなどは、なんだろう・・
得体の知れないであろうばるぼらの存在自体をチープにしている気がしました。
原作通りなのかも知れませんが。
結局、ばるぼら とはなんだったのか?
監督自身が未消化なのではなかろーか?なんて思いました。
複数の国が絡んでの制作ですから色んな事情があったとは思いますが、
うーーーむ、残念!でした。僕は。
稲垣吾郎という役者
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