ばるぼらのレビュー・感想・評価
全176件中、101~120件目を表示
中途半端な印象で圧倒的ではなかった
手塚治虫さんの漫画「ばるぼら」を実子である手塚眞さんが実写化された。舞台挨拶の中継があり、監督と主演の稲垣吾郎さん、二階堂ふみさんのこの作品に対する思いを伺った。
撮影がクリストファー・ドイル、音楽が橋本一子ということでキャスト、スタッフとも申し分なし。否が応でも期待が膨らむ。
結果、個人的には少し残念だった。圧倒的な映像美とシュールな世界観をイメージしていたが中途半端な印象。圧倒的ではなかった。
吾郎ちゃんのファンに気を使って中庸に走ったか。まあ、そんなことはないだろうが、R18構想もあったというので惜しい。
二階堂ふみさんのスッポンポンの頑張りは最大の収穫。彼女の裸身をしっかりと目に焼き付けました。
手塚眞監督らしいと言えば、確かに「らしい」映画
なんとなく全体を通して流れるイメージが、かつてのPFF的なものを思い起こさせる。
稲垣吾郎は良い役者だと思うが、もう少し主張があっても良いかなぁ。
二階堂ふみの綺麗な裸身が見れた歓びに星3個、あとは渡辺えりこさんに星0.5個ww
二階堂ふみさんが美しい
とにかくばるぼらが美しかった。
二階堂さんが素晴らしかった。
この役を引き受けた二階堂さんがすごい。
話の内容は、現実離れしていて漫画の世界観だと思った。
実写映画で見るよりも漫画を見て頭の中で想像する方がいい作品なのかもしれない。
女神か悪魔か。
終始お洒落。映画と言うより映像アート作品、もしくは先鋭的バンドのMVか。おぞましくもあり、どこかアニメっぽさもあってなんとも不思議な世界観でした。
二階堂ふみのまさに体を張った演技!妖美なお姿にもう降参です。稲垣吾郎との絡みも美しかった✨
ばるぼらってそもそも何者なのか。もしかしたら肉体は見えても本質的な存在は美倉にしか見えないのかもしれないとか思ってみたり。
作家として限界を悟っている美倉の前に突然現れ失いつつあった制作意欲を激しく掻き立てる。まさに真のミューズか。それとも堕落へと誘うメフィストフェレスか。
ラストに向かって精神的にも肉体的にも堕ちてゆく美倉。壊れて動かなくなったばるぼらを貪るシーンは恐怖でもあり驚くほど人間らしくもあった。
主演のお二人素晴らしかったし、渡辺えりさんは容姿から振る舞いまで最高でした!ムネーモシュネー気になって調べたらギリシア神話の女神の名前でした。
さて、美倉が自らの命を賭して書き上げる「ばるぼら」。
きっと傑作に違いない。言うまでもなく。
狂っていることが正常なのかもしれない
手塚治虫先生の原作は知らないのでどこが同じで違うのか分かりませんが、世界観は好きでした。台詞にも所々センスを感じて「たくさん女はいる」に「それは一人もいないということ」(そんなニュアンス)、という返しが好きです。才能と本能は異なるようでいて似ているもかもしれない。音楽も良かったです。
私には才能に恵まれながらも愚かな男と自由に見えて不自由な女の悲恋のような物語に感じて、狂っていることが正常なのかと錯覚する。友人には進めづらいかも…と思って3.5にしました。
イヤらしさのないエロティシズム
予備知識もなく鑑賞しました。
R15だけあって、裸体ご披露のシーンも多いですが、監督手塚眞さん、撮影監督クリストファー・ドイルさんの演出が見事にばるぼらと美倉の美を芸術に高めて素晴らしかったです。
二階堂ふみさん演ずるばるぼらの姿態の美しさがミューズと言われて違和感なく、お見事。稲垣吾郎さん演じる美倉のばるぼらに翻弄され狂気に変わる様がなんとも言えず、哀しくもありました。
ちょっと場違いな雰囲気のばるぼらの母ムネーモシュネーを渡辺えりさんが演じてますが、これって正解?って思っていたら、原作ファン曰く、原作のイメージそのものらしく、この異世界感がこの作品の魅力なのでもあるのだなぁと感じました。
映像美を堪能する作品だと思いました。
大人のお伽噺
原作未読。クリストファードイルに惹かれて鑑賞。
大人のお伽噺というキャッチフレーズがハンパなく合ってました。性的フェチとかオカルトとか作家の迷いとか色々要素はあるけど、中心は女に惚れて追いかけて身を持崩すある意味純粋な男のラブストーリー。
現実なのか夢なのかわからない幻のようなキャラクターに血と肉を与えた二階堂さんと稲垣さんの熱演に感服。ベッドシーンがエロいけど綺麗。朝チュンで誤魔化してなく動物的なのに綺麗なのはこの二人だからこそなのでしょうか。キッチンでのシーンに見惚れました。
目当てのクリストファードイルの撮影を楽しんでる映像がやっぱり好き。新宿楽しんだんだろうなあ。
ところどころ??という箇所もあるけれど説明されたら野暮な作品。演技と映像と音楽にまみれました。
映像が綺麗
2年前から楽しみにしてました。
難しくて解釈が観た人それぞれ違うと思いました。
映像も音楽も好みで日本で撮影してるのに日本じゃないみたいでした。
二階堂ふみさんがばるぼらにしか見えなくて可愛いかったです。
稲垣吾郎さんはとても美しかったです。
奇跡のような作品
孤独な作家とホームレスの少女、または、作家とミューズの究極の愛と捉えても、孤独な男のすべて幻想と捉えても、生きているからこそ実体のない名声を求め、愛が執着、狂気に変わる人間の愚かしさ、いたいけさ、切なさに、示唆を受け止めても、そのすべてが胸に迫ってくる。
美しく汚いこの世界、でも、すべては誰にとっても流れ去るという虚無を、この幻想的で完成度の高い作品に仕上げているのが信じられない。間延びに思う所が一つもない。
全体を覆っている雰囲気が手塚治虫的世界であることも、実の息子の手塚眞監督が実写化した作品として意味があり、そのレトロ感と現代との融合もこれほどうまくお洒落にできているのは、おそらく出演者スタッフすべての実力魅力が結集されたがゆえで、本当に奇跡のような作品だと思う。
お金のかかった大作映画ではないこの作品ほど、映画とは、脚本、演出、撮影、編集、役者、音楽、美術、衣装等の総合芸術なんだと、新鮮に実感として感じられる作品、私の中では今ない。
妖しさと猥雑と美しさの純度が高まった映画
(文末の下3行はネタバレです。)
原作より、妖しさと猥雑さと美しさの純度が高まった映画だった。
どんなに街が進化しても、いつまでも内包しつづける普遍的な汚れ、
猥雑な部分をとても印象的に切り出していることで、時代設定が
現在なのか過去なのか曖昧になり、歪な世界が鮮やかに展開されていた。
主演の二人は原作に比べると、ばるぼらからは更に蠱惑的で浮遊感を、
美倉からは更に脆さと人間の業の深さが感じられ、実写化の良さが出ていた。
あと破滅の過程に美学があったので、それも観てて心地よかった。
ただ1つ、美倉がばるぼらの存在理由を認識するまでの過程においては
もう少し時間を割いてもとも思ったが、行間の解釈が色々できる
余白のある映画なので、それはそれで想像しがいがあり余韻も楽しめた。
ーー以下ネタバレ注意!!ーー
余談だが絡みとしては犬のところが特に気に入っている。
迫る犬の息遣いと、それに嚙まれてもそのまま性愛にもちこむ様が
後からじわじわくる。
音楽と映像が合ってる
まさに大人のファンタジーだと思った、男性目線で描かれた、理想の女性の話、理想の相手を排泄物のような女と言ってるけど…確かに薄汚れて自堕落な女だけれど、突然変身する!
二階堂ふみと稲垣吾郎は相性がいいと思う、他の作品でも見てみたい。
印象に残らないけど。。。(修正+加筆)
原作に近い幻想的な映像は良かったですが、眠くなりました。だからといって、ツマラナイ訳ではない。
劇中で「本を閉じたら忘れてしまう」とありましたが、映画館を出たら忘れてしまいそうな…目が覚めると見ていた夢を忘れてしまうような、そんな感じの作品した。
どこか二流感が漂うのも事実…う〜ん、票が割れそうな映画かな?
(加筆)
予告を観れば充分な気もします。惹きつけるものは予告で七、八割流れていると思います。予告と結婚式とラスト周辺を観れば充分かな?
主演はこのお二人でなければ成立しない物語
手塚治虫氏の原作未読
稲垣さんと二階堂さんの相性がとっても良くて、R15+だというのを忘れてただ美しいお二人と映像に見惚れました
正直映画の番宣がほぼ皆無だったので、小シネマの枠かと思いきや、所々の美的センスを感じる外国映画のような撮影技術も、世界観にピッタリなジャズ音楽も、私にとってはとても新鮮で是非映画好きの方なら皆さんに見てほしいと思える素晴らしい作品
ただ、主要キャストは抜群なのに反し、東京に住まうエキストラ(モブ)が正直この映画に違和感を与えていて、そこは残念でした
ストーリーも難しくはないので、衝撃度は浅い印象の展開でした
もっと振り切ってほしかったかな。
手塚治虫ファンです。
が、原作漫画未読で鑑賞しました。
稲垣さんの狂気と二階堂さんの妖艶期待です。
うーむ、楽しめなかった。満足できなかった。正直。
倒錯世界なのか?幻想世界なのか?どっちなのか?
充分に作品の核が決まっていない気がしました。
原作漫画読んでおけばよかったかなぁ。
稲垣さん、もっと狂ってほしかった。
「13人の刺客の殿様」くらいに狂ってほしかった。
「行為」は倒錯しているだけで、映像が狂っていないんだよなぁ。
それと、ばるぼらにハマっていく理由が。。。原作通りなんだろうけど
薄いんだよな。
確かにわかるけど、理由は。でもでもさ、なんでそこまで????
って感じです。倒錯行為にまで及ぶ説得力が・・・ないんだよな。
またばるぼらの親(?)等の存在や呪い系のアレなどは、なんだろう・・
得体の知れないであろうばるぼらの存在自体をチープにしている気がしました。
原作通りなのかも知れませんが。
結局、ばるぼら とはなんだったのか?
監督自身が未消化なのではなかろーか?なんて思いました。
複数の国が絡んでの制作ですから色んな事情があったとは思いますが、
うーーーむ、残念!でした。僕は。
稲垣吾郎という役者
ふみちゃんのファンなので行きましたし、彼女の映画だろうと…
ところが吾郎ちゃん良いですねー。年取って良くなりましたねー。
ふみちゃんも風邪ひくよなー。園映画が着衣だったのに(年齢のせい?)ふみちゃんって良いんだけど、狂気が足りないかな?
イメージが先行して、無理に実写化した様な感じの作品です。
手塚治虫先生の漫画原作でかなり古い作品を映画化で何故今になってこの作品を映画化したのかが謎ですが、とりあえず面白そうな感じで観賞しました。
で、感想はと言うと、う~ん…
世界観は悪くないと思うんですが、全体的にアンニュイな感じでイメージを大切にして作った事が最優先し過ぎている。
好みがあるので、あくまでも一意見でしかありませんが、実写に向いていない作品をイメージを意識し過ぎて、今の時代に合わないのに無理に合わせた感じの作品と言うのでしょうか。
また、結構ジャズのBGMを入れる割合が多い。ここまで入れるとイメージがどうのと言うのを越えて、盛り込み過多過ぎます。
ばるぼらは「都会が何千万という人間をのみ込んで消化し、たれ流した排泄物のような女」と説明されているが、正直そこまでじゃない。
作品が発表された1970年なら、そういう感じに写るかも知れないけど、今ならばるぼらよりも酷い奴は沢山いるし、夜の新宿や大阪の難波とかの繁華街では結構見かけますw
ばるぼら役の二階堂ふみさんは様々な作品に出演されていて緩急自在な女優さん。
最近では「翔んで埼玉」の壇ノ浦百美役が最近でブッ飛んでますが、今作ではそこまでブッ飛ん出ない。
本来はもっと過激で卑猥でクズ。それでいて純粋で脆く折れそうな儚さも兼ね備えていても良いのでは?と思うんですよね。例えて言うなら「ドラゴン・タトゥーの女」のリスベットみたいな感じと言うのでしょうか。
そこの突っ込み具合が薄い。単にミステリアスに仕立て上げて神出鬼没過ぎるので、結構都合良く解釈されているかな。
美倉洋介役の稲垣吾郎さんは多分原作のイメージ通り。ただずっとサングラスを掛けていたりするのが原作のイメージを踏まえているとは言え、これが弱視とかの追加設定があれば問題無いのだけど、少し違和感を感じる。
また急に幻覚に悩まされて、マネキンや犬を女性に思い込んでセックスすると言うのは異常性欲と言うよりもかなり病んでいる。これが覚醒剤などをやっているからと言うのならまだ理解出来るが、単に異常性欲と言う括りだけで片付けて良いのかがちょっと疑問。
最近は元の方も含めてジャニーズ系の方々は何かと身体張って頑張ってますw
ばるぼらの母親的な役柄になるムネーモシュネー役の渡辺えりさんのビジュアルはあれで良いのだろうか?
過度にコミカライズされていて、解釈が難しい役になりすぎています。
ストーリーはある程度原作に沿っているんですが、突散らかした感があって、まとめが薄い。
美倉の創作意欲を掻き立てるミューズがばるぼらと言うのは良いんですが、ミューズと言う表現が用いている割に美倉の書く小説の内容の説明が無い。
これでは、執筆活動への意欲を盛り上げてくれるばるぼらを俺のミューズと言う言葉に当て嵌めているのが、なんか小っ恥ずかしい感じで妙に浮いている様にも感じるんですよね。
また黒魔術なんかも入れているので、何処に振り切るのかが中途半端だし、振り切ってない。
ばるぼらは天真爛漫で自由と言うのは良いにしても、時折見せる女性らしさの箇所がなんか間違っている。
美倉とばるぼらが一緒に逃げようとし、途中、車の故障で山を歩く際にばるぼら「疲れた」と言う台詞はすごく女の子っぽいんですが、ここで出すにはなんか違う感じだし、石に頭をぶつけ、血が出ても「へっちゃらのへ」と言う言い回しも愛嬌があると言えばあるんですが、ここでばるぼらの可愛さを出すのはなんか場違いな感じ。
また、飛び込んだ無人の山荘で石に頭をぶつけた事が原因(様に思える)で亡くなったばるぼらですが、ムネーモシュネーの黒魔術の呪いにも感じて、結局何処に解釈を持っていけば良いのかが解り難いんですよね。
ラストも原作ではきちんと描かれているのに、どうにもアンニュイな終わり方だし。
今更ですが、手塚治虫さんの作品って、映像化の向き不向きがかなりあると思っています。
アニメならまだしも実写化は結構難しい。
特に手塚治虫さんが亡くなられた以降の実写作品はちょっとその遺産を食い潰している様にも感じるんですよね。
手塚治虫さんの作品で個人的に好きな作品の「きりひと讃歌」は見応えがあって、実写に向いている様にも見えますが、“じゃあ、実写化するに相応しいか?”と言えばNO。
いろんな部分での表現や解釈が映像化するには難しいし、劇中で描かれている差別なんかも倫理を意識するとテーマがブレると思うんですよね。
それと同じでこの「ばるぼら」は正直実写化に難しい作品。
今の時代に合っているかどうかと言うよりも、実写に向いている様で実写にしてはいけない作品かな。
監督の手塚眞さんは手塚治虫さんのご子息で、様々な作品も手掛けられていますが、今作ではご自身の「ヴィジュアリスト」と言う肩書きに引っ張られる感じでやりたい事が先行し過ぎた感じがします。
「ばるぼらは天真爛漫。猫の様に気まぐれでミステリアスだけど、何処か人の目を引きつける魅力がある。」で良いじゃんと思うし、原作の雰囲気に大幅に引っ張られまくっている分、損をしていると思います。
あくまでも一意見でしかありませんが、結構期待していたのでちょっと肩透かし。
でも、何の気なしに観ると味と毒気のある不思議な作品かとは思いますので、興味があれば、書いた事は戯言程度に考えてもらって、ご鑑賞頂ければと思いますw
全176件中、101~120件目を表示