「都会の雑踏から排出された、魔性の女と堕ちる男」ばるぼら ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
都会の雑踏から排出された、魔性の女と堕ちる男
手塚治虫原作の漫画を実写化! 見るからに昭和臭がぷんぷんする映像となっております。
ネームバリューのせいか、原作は読んだことないのですが、稲垣さんと二階堂さんが手塚治虫の漫画とダブって見えました。
さて本編ですが、異様としか言い様がない?まさに混沌の世界です。
路上で酔い潰れていたばるぼらこと二階堂ふみさんを人気小説家の稲垣吾郎さんが家に連れてくるところから物語は始まります。
一旦は追い出したのですが、どこかで彼女を求めている自分がいた。
マネキンや犬との情事にふける妄想に襲われるなかで、彼女の存在がますます大きくなり、結婚を決めたのだが・・・
それにしても、二階堂さん綺麗ですね。初めてのヌードでガッカリって女優さんも何人かいましたが、彼女は脱いでも美しい。潔さもあって、この作品でも魅力満載でした。 何度見てもうっとりです。
そして、音楽がまた良いですね。何ていうジャンルになるのかわかりませんが、前衛的とでも言いましょうか、この作品にジャストフィットって、気がします。
【ネタバレ】
ただ、後半がね~・・・
ばるぼらの母親が出てきた辺りから、彼女が普通の存在ではないことが確信に変わっていくんだけど、結局、何って感じ?
結婚式も、思いっきり異様な世界ではあったんだけど、それが失敗に終わったあと稲垣吾郎さんの小説家がどんどん堕ちていく。
ばるぼらがいなくなったことで、彼女を追い求めているような・・・
ここからが長いんだよね。なんか、間延びしているようで。結局、ばるぼらとの逃避行になるんだけど、彼女たちの正体もわからずじまいで???
とは言え、この作品の雰囲気は、バッチシです。 最初から手塚治虫作品って知ってたからかもしれませんが、まさに手塚ワールドを感じることができた一本でした。
でも、手塚先生の漫画ってあんまり好きじゃないんだよね、絵が。
ストーリーは、魅力的なのが多いんだけど。