「欲ほど怖いものなし」ばるぼら サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
欲ほど怖いものなし
TIFF2019で上映された時から気になっていた作品。
今か今かと待っていて、ようやく一般公開。期待値高めですね
独特な映画でした。好みです
「芸術」という言葉が良く似合う映画
癖になりそうだ。
売れっ子小説家の美倉洋介(稲垣吾郎)はとある夜、ばるぼら(二階堂ふみ)という酒好きの女に出会う。美倉は彼女に出会ってから人生が狂ってしまう
もういうまでもないが、二階堂ふみが凄まじい。
役幅という概念がないのでは無いかと思うほど、出演作で人が違うよう。個人的にはここ最近の中でも一番、今作が適役だった気がする。彼女以外考えられない。
今作で初めて稲垣吾郎の演技を見たが、彼もかなり適役だったのでは無いかな。「新世界」も見てみることにします。
後、渡辺えりが漫画っぽくて笑っちゃいました笑
音楽、映像共に非常にいい。
驚くほど引き込まれるし、虜になる。
先生が買ってきた音楽で、劇中にも所々で流れる曲が超好み。
ばるぼらが住んでいる?ガラクタだらけの場所がなぜだか落ち着く。
R15だったので、キツすぎないだろうかと懸念があったが、思っていたより激しくなく最後まで見ることが出来た。
ただただそういったシーンが続いている訳ではなく、伝えたい表題も割としっかりしていたので良き作品になっていた。
ただ、面白い作品ではあるのだが、内容を完璧に理解することは不可能に近い。
あえて描かずに難解にしたかったのかもしれないが、結局掴みきれずに終わってしまった。特にラストは間延びもして、しかもよく分からずで腑に落ちなかった。設定があやふや過ぎたのかな。
先生への共感はほぼ0。浮気を肯定している?
間違いなく精神異常者で、何をしたかったのか不明。
これもまた狙いなのかも。気に食わなかったけど
どんな人にもばるぼらが心に住んでいる。
人生を投げ出したい、欲を満たしたい、自由に生きたい。
しかし、現実はそう甘くない。いつしか、それは夢だ、現実を見ろと叩き起される。
それでも人はばるぼらに憧れ、翻弄される。
不思議と満足感の得られる作品でした。
二階堂ふみ、やっぱ最高!!