「女神か悪魔か。」ばるぼら はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
女神か悪魔か。
終始お洒落。映画と言うより映像アート作品、もしくは先鋭的バンドのMVか。おぞましくもあり、どこかアニメっぽさもあってなんとも不思議な世界観でした。
二階堂ふみのまさに体を張った演技!妖美なお姿にもう降参です。稲垣吾郎との絡みも美しかった✨
ばるぼらってそもそも何者なのか。もしかしたら肉体は見えても本質的な存在は美倉にしか見えないのかもしれないとか思ってみたり。
作家として限界を悟っている美倉の前に突然現れ失いつつあった制作意欲を激しく掻き立てる。まさに真のミューズか。それとも堕落へと誘うメフィストフェレスか。
ラストに向かって精神的にも肉体的にも堕ちてゆく美倉。壊れて動かなくなったばるぼらを貪るシーンは恐怖でもあり驚くほど人間らしくもあった。
主演のお二人素晴らしかったし、渡辺えりさんは容姿から振る舞いまで最高でした!ムネーモシュネー気になって調べたらギリシア神話の女神の名前でした。
さて、美倉が自らの命を賭して書き上げる「ばるぼら」。
きっと傑作に違いない。言うまでもなく。
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