「すぐに心に響くものではないが、後遺症のように感情に傷を残すような作品」ばるぼら h.h.atsuさんの映画レビュー(感想・評価)
すぐに心に響くものではないが、後遺症のように感情に傷を残すような作品
鑑賞中や直後にはさしたる印象も残らなかった(正直面白いと思わなかった)が、後々この作品が持つメッセージがじんわりと伝わってくるような特異な作品。
ばるぼらは最後まで実在したのか不明なまま。彼女の存在は、主人公美倉が手に入れたかったであろう、アルコールやドラックで覚醒する「狂気」のメタファーか。
多くの芸術家やアーティストが欲する「狂気」の表現力。それが、ばるぼらなのか。
C.Doyleが描くTOKYOがまるで何処かよその都市のようにダークで無機質で妖しい世界観を作っている。ディストピアな美しさ。
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