「日本を襲った歴史的な災害を心に留めよう」Fukushima 50 ロンロンさんの映画レビュー(感想・評価)
日本を襲った歴史的な災害を心に留めよう
2011年3月11日、東日本大震災で恐るべき津波に見舞われた福島第一原発。ニュース映像やドキュメンタリー番組でしか知らなかったあの時、あの場所で何が起こっていたのか?
制御不能の原発に最後まで残り、命がけで戦った50人を海外のメディアはFukushima50と呼んだ。
これは事実に基づいた真実の物語。
人類の生死に関わる未曾有の大惨事に直面し極限状態の中において彼らが何を選択し、どう行動したのか?刻一刻と迫る日本終末へのカウントダウンを奇跡的に回避するまでを描いた作品です。
日本屈指の俳優陣の力量が緊迫感と臨場感を持って伝わってくる迫真の2時間。これらの勇敢な人々がいなければ日本は、あの時に終わっていたのだと思うと涙が止まらない。最後の五嶋龍のバイオリンの音が心に染みる。
これは原発の有無や当時の政権の姿勢を問う映画ではなく、このような事実を通して極限に遭遇した人間と日本人のあるべき姿を問う人間ドラマであり、日本の歴史的災害の記憶を風化させない為に日本人なら見るべき映画だと感じました。
現在、新型コロナウイルスで世界的なパンデミックであるため劇場での映画鑑賞を強く勧めるわけには行きませんが、本作を見るとコロナの危機的な状況下で頑張っている世界中の病院や医療関係者の姿が重なってしまいます。この最悪な病気が早期に収束することを心から願っています。皆さま、ご安全に!
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