「この怒りと涙はどこから来るのか」Fukushima 50 森のエテコウさんの映画レビュー(感想・評価)
この怒りと涙はどこから来るのか
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劇中、人々は怒りをぶつけ合い、嗚咽する。事故現場で、対策本部で、東電本店で、首相官邸で、避難所で…
当時、その怒りや涙を全く知らなかった。
それらは、どこから来ていたのか?
それは、自分の死が突然目の前に突きつけられた恐怖、そして家族の死、故郷の死、国の未来と地球の未来の闇が一度に押し寄せる正に極限状況から来ていたのだ。
人は、恐怖のあとに怒りが、絶望のあとに涙がやってくる。
目に見えないシーベルトを映画館で感じた。
それだけで、この作品に接した意味があった。
無論、現実はこの何万倍の事態であっただろう。
当時、ニュースだけでは感じなかった極限状態。それを知らしめてくれたFUKUSHIMA50はヒーローでも犠牲者でもない。極限状況においても、奇跡を信じて最善を尽くしてくれた恩人である。ありがとうFUKUSHIMA50。これから慢心を捨て、より良い未来を描いていくことで恩返しをしていくことを心に刻もう。
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