インスタント・ファミリー 本当の家族見つけましたのレビュー・感想・評価
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人種的性的るつぼの現代的作品
親が子を、子が親を愛するというのは大抵の場合簡単なことだが、それぞれが愛されていると思うことは、自分のことではなく相手の気持ちであるから少々複雑だ。
それでも長い時間をかけて育まれ、漠然とでも愛されているとわかるものだと思う。
しかしこの映画の主役である家族は里親と里子であるからその時間を得られなかったことがドラマとなる。
特にこの夫婦は親として成長する時間も得られていないわけで、十年分、十五年分の感情が鉄砲水のように一気に襲ってくるのだから受け止めるのも並大抵ではない。
前半は特に面白かったし、コミカルで明るく、シーン毎の内容も良い。
終盤の「俺も写真に入るぞ」のシーンは実に感動的で、ホロッとさせられた。
だけど全体的にイマイチ気持ちがのらないのは求めていたものと得られたものの不一致にあると思う。
この手のハートウォーミング系作品の場合、物語の着地点は容易に想像できる。いや、想像というよりは、もうこれしかないと信じている。つまりそれを確信を持って期待しているのである。
本作の場合は5人が家族としてまとまること。少し手前は、リジーが新しい父と母として夫婦を受け入れることだと思う。少なくとも私はそれを期待した。
終盤になって急に話がまとまったなと感じた人は私と同じだと思う。急にまとまった理由はリジーから父母への歩みよりのシーンがなかったからだ。
そのせいで、なんとなく一方的で強制的に家族になったような気さえしてくるのだ。
自身も養子縁組し子を育てている監督の経験が反映された作品で、つまり監督が描きたかったものは親になる夫婦の物語だったのだ。
ピートと妻が親としての心構えを学び、子を愛しそれを伝えることを学ぶ物語。これには子の愛を感じる親の姿が欠落している。
酷い言い方をすれば、監督の一方的で強制的な愛しか表現されておらず、実にエゴイスティックな愛の押し売り作品なのである。
星4つのつもりでここに来たのだけれど、レビューの内容が悪口みたいになってしまったし、子に厳しく接する親の気持ちで評価を下げようと思う。
本当の愛を見つけました。
血は水よりも濃くないよ
いいよ
肌の色を考えずに子供を養子に迎える事に共感を覚える
保守的なアメリカの偽善そのものだが、血も涙もなくやってきた元来のアメリカとは違う。だから、現実にこう言った人達がいるアメリカを嫌いにはなれない。
言葉を変えれば、アメリカの良心と言えるかもしれない。
『狂った果実』は今でもある。しかし、一方でこう言った価値観も生まれていると思う。こう言った輪が広がれば、戦争も無くなると思えるのだが。
時々、要らない脚色がはいるなぁ…
安定安心安全のハートフルコメディ
軽めの映画が観たい時にオススメ。
日曜の夜とか。
ジャンルムービーとして、ちゃんと期待通りの話です。
夫婦が素敵でした。家族っていいよねって思える話。映画の中くらい、嫌なこととかいらないよね!
あのアメリカって感じのグループセラピーみたいなの、なんか苦手だけど、本当にあんな感じになることあるのかね?
ラストが裁判所で家族と認められて、ヤッターってなる感じが、ちょっと嫌かも。
なんか、そこをラストにしなくてもさ。権威とかシステムに認められてもねぇ。
でも、あの用務員ぶっとばすとこはサイコーですね。
一緒に捕まっちゃうとかね。
ハートフルコメディ好きなので、楽しめました!
とっても良かったです
親の責任
あんな長女の態度を受けたら‥とてもじゃないけど親を引き受けれない ...
伝えることはできる。
気楽に暮らしていた夫婦が、さほどの覚悟もないままに3人の里親となる。
想像を超える困難と感情に振り回されながら「家族」へと近づいていく。
里親制度や養子縁組への道のりはシリアスさには欠けるけれど
物語全体に流れるコメディよりの明るい優しさが良い。
夫妻やその祖父母、施設のスタッフや判事の人柄に米国の良心を感じさせる。
子供たちも各々が魅力的。
オクタヴィア・スペンサーの存在感も心強い。
育児はほんとうに難しい。
子供に向き合おうとするほど、理解から離れてしまうこともある。
でも、理解したいと思っていること、愛していることを伝えることはできる。
それを忘れないでいようと思わせてくれた。
ラスト、願っていた通りのハッピーエンドに大満足。
親である人は見た方がいいと思う
コメディーではないなー。
とても良かった。
理想の家族を描いて養子縁組をしたが実際には問題児だったことにイライラ。
可哀想な子供達というだけでわりと覚悟も無いまま父親母親になろうと。
しかし、里親のプログラムに登録されている子供たちは元々家に問題があって
登録されているのでみ、皆心に何かしら傷を抱えてる。
ボクも年齢的に主人公である夫婦と近いので心を開かない子供たちに、
自分だったらどう接するか?また怒ってしまうのか?一緒に考えながら見た。
子供達の中の一番年上の15歳の少女リジーが特に心を開かず
物語の最後に実の親に裏切られ泣いているシーンを見て
子供の抱える闇を理解するということを怠っていることに気がついた。
自分たちの悩みよりもまずは子供達の心のケアであると。
そこを理解せずに接しても結局はインスタントなんだと。
これは何も養子縁組だけのことではないと思う。
自分の子供に対しても同様で、まずは子供の不安や心配など
抱えているものを理解し、その上で愛情を注がなければ
リジーのように「上っ面だけ」である事を感じてしまう。
ボクとしてはリジーの最後の泣き顔を見ていたく反省させられる
シーンだと思い今後の子供達の接し方にもちょっと気を付けて見ようと思った。
アメリカらしい作品
この話見たことある?。としばし考えて。
同じマークが主演の「パパVS新パパ」とごっちゃになってました。
監督も同じだし。
「俺たちは休日にすらボランティアしないのに、里親なんて・・・」
なのに妻姉妹の喧嘩を発端にして、里親コミュニティに参加するって無謀。
でもそこがまず、ちょっと同感。
私自身が子供を持たない夫婦で、子供が苦手。
マーク夫婦がゼロから出発する、動揺だったり驚き、ちょっと腹立たしさ。
四苦八苦する様は、見ていてドキドキ。
里親制度で育つ子供たちの方が、何枚も上手で。
特に3姉弟の長女、ティーンエイジャーはもうこっちの考えていることが、わかっていて。
わざと怒らせたりして、手に負えない。
話の内容は、まあ予測つく範囲でしたが。
自分が女性だからか、妻の方に感情移入して。
「そんなに肩に力入れなくていいよ」って、声をかけたくなりました。
焦ってもうまく行かない、子供といえども相手にも意思がある。
その辺のジレンマをどう解消していくのか。
見応えありました。
里親コミュニティーの担当者がオスカー女優・オクタビア・スペンサー。
彼女のような重鎮がいると、話もキリッとしました。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「君を探していたんだ」。
養子のシステムがしっかりしてるんだなあ
即席の家族が、一難去ってまた一難な日常を過ごすあいだに、しだいにお互いの気持ちが溶解していく様子を、巧くとらえているドラマだと思います。
ただ私は未成熟な人間ですので、正直なことを言ってしまうと、リジーはもはやセクシーです。映画ですので、とうぜんきれいな子が出演しているわけですが、リジーが女に見えてしまう自分自身を反省しながらも、楽しく鑑賞しました。
やっぱり生みの親より育ての親です。ただ映画は辛辣な方向へ落ちず、あくまであっさりしています。気恥ずかしくなるような大団円でしたが、これを受け容れられないほど、自分がひねくれていないことは、幸いでした。
余談ですが、嫌いな俳優ではないにもかかわらず、またマークウォールバーグかよ、と感じることがあります。売れっ子で、出ずっぱりな俳優の宿命かもしれません。Anna Kendrickにもそんな印象があります。日本でいえば大泉洋や有村架純とかでしょうか。
とりわけマークウォールバーグが、眉間に皺をよせてキメの強面をつくったとき、歌舞伎で言う大見得をきったとき「ウォールバーグ疲れ」を強く感じるのです。
リドリースコットのゲティ家で、ウォールバーグの破格な出演料に比べたらミシェルウィリアムズは端金だった、というようなゴシップも、あまりいい印象につながっていません。ハリウッドのスターが幾ら稼いでも構いませんが、財力を考えたらもっと巧く立ち回れた、と思ったのです。
ただし、あの強面がコメディで生きるのも事実です。タフガイで売ってきたからこそ、Tedの気弱でずぼらな相棒が映えたわけですし、Will Ferrellと演じたパパもはまり役でした。この映画もマークウォールバーグの連続登用に対する嫌気さえクリアできれば、ちょっとびっくりするほどいい映画です。個人的にはロンハワードのバックマン家の人々を思い浮かべました。良心的で、ハートウォーミングで、ほろりとさせられました。
また、いつもながらOctavia Spencerが絶妙でした。
理由なんかないよな
ハートフルコメディ
困難こそが一番大事
WOWOWにて。
里親になるという重いテーマながら、コメディチックなセリフや演技が素晴らしいバランスで成り立つ良作。
年に一度は観たいと思うし、周囲にも勧めたい。
テーマは言うべくもない。
「親」として未熟な夫妻が里親になることで家族の絆を築いていく…と、ストーリーだけみるとありふれた内容っぽい。
里親講習会や、養子縁組フェア、家庭裁判所の審査会などの仕組みも明かされるし、講習会での同期?の里親仲間や機関の担当者との微妙な関係も描かれ、細かい描写が良い。
オクトーバーをはじめ、全員のキャラが立っている。
同情や自尊心で親になれるわけもなく、厳しい試練となる。自分の嫌な部分も見えて来る。
それらの試練を乗り越えて、ようやく家族になれるのか。
そうして得た絆だからこそ、強く固くなるんだろうな、とエンドロールの写真を見て感じた。
もちろん実際には映画のようにいかないケースもあるだろうが、家族はいいなと思える良い作品だった。
以下、印象的なセリフ。
「ゴミ袋に人生が入ってる」
「自分が無価値な存在だと思い続けていると、愛を信じられなくなる」
「家庭裁判所の仕事は重要だが難しい。家族にに経験させたくないことばかりを扱う。だから我々が笑顔になる日は少ないので、今日はとても貴重だ。この日のために生きている」
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