「ヤバい」映画　少年たち　kobaさんの映画レビュー（感想・評価）

「いい映画か」と問われたら、断じてNOだ。いい映画ではない。
というか映画ですらない。ジャニーズだ。

ジャニー喜多川という男の妄執をまざまざと見せつけられる、グロテスクかつ美しいドキュメンタリである。

自分はアイドルにもミュージカルにも興味がないので、画面で繰り広げられるあまりにも異様な文法が途轍もなく面白かったが、ジャニーズファンや普通の映画を期待した人からしたらツッコミどころだらけなんだろうなとは思う。

ただ、「よりにもよって刑務所の通路で踊るジャニーズを背景に、真っ赤な墨文字で"少年たち"とかぶせてくる」という、おまえそれジャニー喜多川がやったらあかんやろ、という画づくりがぽんぽん出てくるのでマジ最高なのである。

ふっつーにダンスパートは良いです。要は宝塚歌劇団の養成所のお話を刑務所に置き換えて展開する、みたいな構成なので、根本的にヤバいのです。