「とにかくアイツらのタイマンを見守るべし」ゴジラvsコング kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかくアイツらのタイマンを見守るべし
ゴジラをはじめとする怪獣映画がそれほど好きだったわけではない。もちろん子ども時代に観ることもあったが、あまり押さえてきていない。でも、レジェンダリーのゴジラはなんか好きだ。スカルアイランドのキングコングもそう。
前作キング・オブ・モンスターズで怪獣バトル・ロワイアルを制したゴジラが次に戦うのはキングコングという流れ。前作もそうだったが、細かいストーリーや設定にひっぱられるのはやめておこうと決めていた。なんせ地球の中央に空洞があって重力の逆転が起こるなんてトンデモセッテイなんだから!でも、そんなのどうでもいいからゴジラとキングコングのバトルを堪能しようと決めていたから全然問題なし。
空母の上での戦いから始まって、奴らがバッタンと投げ飛ばし、ドッカンと殴り飛ばし、ビッタンと尻尾でしばき倒し、くんずほぐれつで絡み合う戦いは迫力満点。ゴジラは若干爬虫類的な地を這う動きが多くて、ゴジラっぽくないときもあったのは確かだが、それもあまり気にならなかった。
ついでにメカゴジラも出てくるなんてなんて贅沢な作り!英語でもメカゴジラって呼ばれてて、他の言い方なかったのか?と、ちょっと笑えた。メカゴジラの戦いもパシフィック・リムを思い出す感覚でとてもよかった。
戦いの後、おめーやるな!なんて互いを認め合うヤンキー漫画のような終わり方もいい。あー、なんか日本の怪獣映画のように、怪獣たちに人間味が出てきたんじゃないか。今回のアクションは人間の視点から見た映像よりもゴジラやコング、もしくはその上空からの視点が多かった気がする。だから、どれだけ犠牲者が出てどれだけ町が破壊されたのかについてあまり問題にしていなかった。実はレジェンダリーのゴジラはそういう人間視点の映像や破壊される町を取り上げているところが好きだったのでやや寂しい。このシリーズが今後どうなっていくのだろう。元々怪獣映画好きじゃない人間が目が離せなくなっていることだけは確かだ。