殺さない彼と死なない彼女のレビュー・感想・評価
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面白いし、日本映画上位
多分、日本映画のトップ3には入ると思う。
見せ場という見せ場を作りすぎないものとなっていて、物語がうまく最後絡み合っているのがわかってすごい。
これ、実際にあった話などの噂もよく聞きます。最後は泣かずにはいられない、そんな素敵な物語でした。
カメラ、編集を含めた見やすさ、日本にありがちな見せ場をあまり作らず物語が見やすく本当に素敵
死ね 殺すぞ ブス
私は普段から本当に口が悪く、特に慣れ親しんだ仲だとバカヤロウったりめーよなべらんめえ言葉がついつい口をついてしまう。
私の大学は差別的なものに対してかなりセンシティブな空気があり、もちそんそれは素晴らしいことなんだけど、私が誰かに「バカかてめえ」なんて言おうものなら「そういうのよくないよ」と怒られる。バカとかてめえとか死ねとかブスとか、まあ罷り間違っても「正しい」言葉ではないわけだから何も言い返せない。
だけど一方で言葉が正不正の範疇を超えた輝きを宿す瞬間が、「死ね」が「愛してる」に勝る瞬間が、この世界には確かに存在していると思う。
言うまでもないけどこれは相手に本心から死んでほしい気持ちが相手を思い慕う気持ちを凌駕しているということではない。ここでいう「死ね」も「愛してる」もその意味内容は同じだ。「死ね」でも相手への愛を表明することはできるはずだし、というかそうすることによってしか表明できない愛もある、ということ。
れいはななに「死ね」「殺すぞ」「ブス」といった罵言を浴びせかけるし、ななもそれに口汚く応戦するけど、それらは文字通りの意味を意味しない。むしろ2人の間でのみ密かに交わされている合言葉、とでもいうべきか。いじらしい微笑ましさがある。愛の言葉が「好き」「愛してる」「可愛い」しか存在しない世界だったなら、2人の関係はそもそも成立さえしていなかったと思う。
言葉のコレクトネスを何よりも優先させようとする人たちは、ある意味で怠慢なんじゃないかと私は思うことがある。言葉の多義性を否定し、字義通りの意味だけを持つものとして簡略化する。そしてそれらをシチュエーションに応じて組み替えることで、あらゆるコミュニケーションを数理的に攻略する。
だけどこういうやり方に甘んじていると、本当に重要なものごとを見落としてしまう。撫子は「好き」という言葉の有無をそのまま愛情の有無と認識していたせいで、「好き」という形を取らない八千代の好意に最後まで気がつくことができなかったんじゃないかと思う。
私が「バカかてめえ」と言ったとき、君はそれを「正しくない」と言った。それは確かに正しい指摘だけど、この「正しさ」っていうのは、社会とか国家とかいった、要するに何か巨大で漠然としたシステムが与えてくれたものだ。
そうじゃなくて、俺はお前に言ったんだ。
お前だけに向けて、お前だけに言った。
次の日目腫れた
なんて、登場人物が全員愛おしいのでしょう。
まず、ひなこちゃん。素晴らしい演技。難しい演技の数々なのにナチュラルに人物を生きていて、彼女の出ている作品で間違いなく一番好き。
間宮くんもさすが。
ゆうたろうくんもこんなに素晴らしいんですね。
もう一度みたい。あの頃の青春を一緒に生きているような感覚にもなる。
号泣必至、なめたらあかん
つい先程観て、感動のあまり勢いでレビューします。
もともと間宮祥太朗が好きでずっと見ようと思っていた映画で、原作ファンでもありました。ただ、高校生の恋愛もので漫画原作というと割と駄作が多いため、なかなか手が伸びず、現在に至っておりました…。
しかし!!原作と同レベルか!!それ以上に!!良い!!登場人物がみんな身も心も美しい!!ハマり役!!
中高生の頃に感じていたこと、見ていた世界を思い出させてくれます。キュンと共感と号泣であっという間に2時間2分終わってしまいました。四コマ漫画なので上手く繋げられるのかと思っていましたが、監督・脚本が天才です。伏線がいくつもあり、ちゃんとひとつの物語になっていました。
他の方のレビューでカメラワークが良くないというものがありましたが、素人目に見ると風景は綺麗だし、とても良かったです。あくまで、素人意見ですが。
高校生恋愛ものと思ってなめてる人、是非、一度観てみてください。
間宮ァァァーーーーーーー!!!!!!
思わず叫びそうになった展開。
私も匂いとか嗅いだらきっと泣いちゃうし、
私は追いかけちゃう。
きっと彼のいない世界を生きていけないけど
私は死ねない彼女。
肉まん食べたいアイスも食べたい
あんまり面白くはないけど心になぜかくる。
彼氏がいる時にみてるからかなあ。
もう少し時間経ってからみようかな(多分みない)
人生で1番好きな映画
こんなに、涙が止まらない作品は初めてで衝撃的でした。
私は間宮祥太朗さんが好きなので、間宮祥太朗さんの顔が拝めればいいぐらいの気持ちで見に行ったのですが、こんなに感動した映画は生まれて初めてでした。
初めて見たその週に3回見ました。その後間宮祥太朗さん、監督、ゆうたろうさんのコメンタリー上映にも行ったし、その後も何回か映画館に足を運び、BluRayも迷わず購入しました。10回ぐらい見ているし、展開もセリフも覚えていますが、毎回号泣しています。
この作品を知らない人が私は羨ましい。この作品を知らない状態でもう1回見て衝撃を受けたい。
まだこの作品を見た事ない人は是非見て欲しいです。絶対に後悔はしません。
脚本(原作?)の妙に嗚咽止まらず
シネクイントさん企画の小林監督祭りで鑑賞です。最後の一本。祭り最終日に鑑賞間に合ってよかったー!って思える一本でした。最高じゃないか、号泣じゃないか。
原作未読です。未読でよかったのかも?と思える見事な脚本。いや、原作通りなのかな?あくまで推測ですが、きゃぴ子、地味子、撫子ちゃんのエピソードはオリジナルでもあるのかもしれませんが、この構成が脚本オリジナルなんじゃぁないのかな?って。あくまで推測です。原作者の方、間違ってたら本当にごめんなさい。
周囲から浮いてる「コロス」が口癖の彼と、「死にたい」が口癖の彼女のラブストーリー。
泣きましたよ。完膚なきまでに。久々に嗚咽が。マスクと涙と鼻水で窒息寸前、メガネは曇りまくりのクライマックス。このサイトで、やれ予定調和だ!泣かせるための展開だ!結末のありきの展開じゃん!など、ヤイノヤイノと言うとる私でございますが、このラブストーリーは来ます。
だってさー、まさかのラストだもん。ズルいよ。それはいかんよ。脚本にやられた。いや、原作どおりなんだろうか?にしてもやられました。全部エピソードの意味と二人の気持ちが分かった時に僕の感情が決壊しました。
こんな伏線回収ずるいよ。いや、見事すぎます。見事すぎて腹が立ちます。いろんな「愛情」が紡がれています。いろんな「想い」が錯綜し、行き交い、繋がっていくんです。あぁ、これも一つの人間の世界。鬱々とした世界の映画が好きな僕ですが、いつの間にか「人間なんてくだらない生き物」なんて平気で言ってましたが、、、いや、素晴らしい面もあるんだよと、本作を見たらグググっとベクトルが別方向に向きました。あぁ、単純な影響されやすい僕(笑)
小坂くんと鹿野さんがメインのストーリーですが、その描き方がとても好きです。ちょっとずつ変わっていく関係性が丁寧に丁寧に「二人の佇まい」で見せてくれるところがなんとも好きです。うまいなぁって。そして最初から最後まで発言と行動のギャップが可愛くて可愛くて。さらにサブエピソードも伏線たっぷり(ホント、これを伏線と言いますよ!)ですから、しっかり観て欲しいですね。いやぁサブエピソードも良い話なんだよなぁ。
とにかく愛おしいエピソードと良い演者さんで綴られた見事なラブストーリーでした。今活躍されている若手が多数出演です、豪華です。原作未読、前情報何もなしで鑑賞したことが功を奏したのかもしれません。また、桜井日奈子さんがよかった。もっと演じてほしいなぁ。
傑作です。
明日生きていればいい、噂以上の傑作で涙が止まらず
巷では聞いていたが、こんなに素晴らしい傑作だったとは。バルト9の柱に貼られていたあの頃に観なかったことを悔やむ。でも、映画館だったらこんなに泣けなかったかも。家で良かった。笑
どこから褒めようか考えたとき、やっぱりキャスティングだと思った。小坂を間宮祥太郎、鹿野を桜井日奈子が演じるが、不恰好なくらいが丁度よくてハマっている。殺すぞ、死ぬ、の会話にどこか愛らしさを覚えてしまって、それがまた可笑しくて仕方ない。桜井日奈子が『マイルノビッチ』のような陰キャをやるようになったのもこの作品からではないか。そうした新たな引き出しを開けたような雰囲気が堪らない。また、箭内夢菜とゆうたろう、恒松祐里と堀田真由のコンビも優しい雰囲気に心が暖まる。他にも金子大地や佐藤玲などのキャストも適宜合っていて心地よい。そんな雰囲気から造られるので、序盤からのめり込むように観てしまった。
さらに、この柔らかい雰囲気が作品を際立たせている。木漏れ日のような明るさに、陰陽のバランスの良さ。適宜引き出された美しい画はどこを切っても様になる。そこによく出来た脚本が落とし込まれているので、愛くるしい作風に仕上がっている。もっと早く観ておくべきだった。
釣り合わないような死生感を持って生きていく彼らだが、声高にしないだけで我々にも当てはまるような痛みだったりする。だからこそ、その世界に惹かれ、好きになってしまうのだろう。円盤を買おうか悩むくらいの傑作。こんなに泣いたなら、映画館で観なくて良かったかもしれない。笑
女の子の複雑な心模様をコミカルに描き、彼女らは確実に成長する
WOWOWの放送を録画して観賞。
不覚にも、終盤は桜井日奈子と共に涙する涙腺の弱ったジジィだった。
原作は3つのTwitter4コマ漫画シリーズとのこと。
幼馴染みの女子高生コンビ、女の子側が片想いのカップル、そしてタイトルになっているちょっと不思議な関係のカップル、この3組の高校生たちの物語が同時に展開するのだが、彼らが直接関係することはなく校内でのニアミスすらないから、一つの物語として違和感があったのだが、伏線が回収される葬儀のシーンで驚かされた。お見事な物語構成だ。
それぞれの関係を紹介するシークェンスが3つとも校内の廊下のシーンだったというのも、終わってみると計算されていたことに気づく。
大人がほとんど物語に絡まないのでリアリティは薄いが、入射光に霞んだ映像もファンタジックな演出効果になっていた。
それにしても、JKたちが皆可愛い。
メインキャラクターを演じる4人の女優はそれぞれ芸達者なのだが、一番演技に不安があった主演の桜井日奈子が本作ではよい味を出していた。
個人的好みだが、メガネ女子の地味子(恒松祐里)が実は一番色っぽかったりして。
撫子(箭内夢菜)の「好き」アピールのリフレインなどは完全にサービスカットだと思う。彼女の「…わ」で終わる言葉遣いが心地よい。
きゃぴ子(堀田真由)と地味子の友情を、女の子たちの妬み嫉みと意地悪に絡めて見せたのもうまかった。
4コマ漫画のエピソードを紡いでいるのでショートコントの連続のようだが、実は女の子たち四人四様の複雑な心の動きが垣間見える。
そして、小坂れい(間宮祥太朗)のプリテンダーぶりに鹿野なな(桜井日奈子)以上に心打たれた。
リストカッターだった鹿野を小坂との濃密な時間が成長させていた。不慮の別れを彼女は自力で乗り越えたのだ。
小坂が彼女を見守っているのだというエンディングが、ベタではあるが青春群像劇を前向きに締めてくれる。
きゃぴこの気持ち
空虚な言葉遣いに嫌悪感が冒頭から充満する。こんな世界を認めてよいのものか、モヤモヤ霧がかかったような中で、自らの気持ちが何か分からぬ若者の足掻きという純粋さと未来に託すというテーマ性に行き着き、わだかまりが解けてくる。激辛ラーメンの後味に旨味を見つけ出すがごとき。しかし、解いてよいのか釈然としない。それは若気表現と容認できるほど寛容でもない。
きゃぴこの気持ちに寄り添うスタンスはこの映画ならでは。4コマ漫画らしい桜井日奈子の振り切れた演技が楽しい。
理屈っぽいなあ。
理屈っぽいなあ。
対象に選ばれる為に、恋敵や障害を根性で乗越えるのが昭和平成の恋愛モノ。
恋敵も障害も無く、恋愛の実存を問い言語化に苦悶するのが令和の恋愛か。
人類文学史上の難題だから、良い子は深追いしないでね。
死ぬよ。
宮本から君に、の明快に断然軍配。
それぞれの愛の形
八千代くんと撫子ちゃんのコンビが最高だった。何度も何度も告白する撫子ちゃんと、「僕は君を好きじゃないよ」と言いながらも何度も告白されるうちにいつしかそれを待ってしまっている八千代くん。若いっていいね、2人を眺めているとこの言葉が一番似合う気がしたよ。
他二組のお話も、過剰な演出がないから温かくて、見ていて自然ですごく良かったです
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