「深い余韻に浸れる切ないラブストーリー」殺さない彼と死なない彼女 吹雪まんじゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
深い余韻に浸れる切ないラブストーリー
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原作未読。
第29回日本映画批評家大賞
新人監督賞
主演男優賞(間宮祥太朗)
小坂&鹿野、キャピ子&地味子、八千代&撫子、それぞれのストーリーが同じ世界線で、時間軸をずらして描かれた秀逸な脚本が光るラブストーリー。
最初、キャピ子や撫子のストーリーが小坂達のストーリーに全く絡んでこなくて混乱しました。同時進行のオムニバスという形式なのか…?と、思っていたら、葬式の件で「あれ?これってもしかしてこの後間宮死ぬんじゃね?」と気づいてしまいました。気づいた後、本当にそうなってしまったわけですが、まぁ泣いた泣いた。わかってても泣いちゃうんすよ。間宮…すげぇよ、あんた…。そして監督、脚本を務めた小林啓一の手腕たるやである。
なんと儚く切ない物語でしょうか。「未来の話をしよう」。そう言った彼はもういない…。毎日「死ね。殺すぞ。」と言っていた彼の本当の気持ちに触れた時、本当に面倒くさい奴だなぁと思いつつも、不器用で素直になれない若者らしい愛の形に涙が溢れました。
そして奥華子が奏でる音楽の美しさ。全編通してシンプルなピアノが観る者を優しく包みこんでくれます。
昨年は様々な話題作に出演していた間宮祥太朗。先月公開の「アンダーニンジャ」ではかっこいいアクションも見せてくれました。今後もますます目が離せませんね👀✨️
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