「寄り添いの連鎖」殺さない彼と死なない彼女 やきすこぶさんの映画レビュー(感想・評価)
寄り添いの連鎖
時系列、全然気付きませんでした。しっかり観れば伏線は有ったみたいですが。
映画的に面白いなと思いました。
そして、時系列をいじった事で「未来の話をしましょう」に重みが出た気もします。
それから役者さんですが、間宮さんと恒松さんの若手実力派、桜井さんに堀田さんも良かったのですが、ゆうたろうさんと箭内さんの二人組が特に良く感じました。
一番感情移入しやすい二人だと言うのもあると思いますが。
よく泣くおっさんの私は、この映画で当たり前の様に泣かされましたが、シネマイクスピアリのシーンが一番涙腺に来たかな。
あそこ二人の、いや佐藤玲さんを含めた三人の表情が凄く良かったと思うんです。
あのシーンの表情が良かったからこそ、その後のシーンの「未来の話をしましょう」が引き立った気がします。
さて、ここからはこの映画を観て思った事を。
辛い時に側に居てくれる人、寄り添ってくれる人はありがたいですよね。
ただ、人に寄り添うと言うのはとても難しい事の様な気がします。
しかし、形になる所まで届かなくても、その人の事を考えている状態は、もう寄り添った状態なのかもしれませんね。
それから、寄り添う事は側に居ないといけないと思っていましたが、一度気持ちが届いたならば、離れてしまっても寄り添い続ける事も出来るのだなと。
それは小坂と鹿野だけじゃなく、鹿野と撫子の様に一度会っただけの関係でも、気持ちが届けば寄り添い続ける事が出来るのだなと。
寄り添いの連鎖は、そうやって広がって行くのでしょう。
それは、とても素敵な事だと思います。
関係ないけど、シネマイクスピアリのスタッフさんかわいいなと思ったら、原作者の方なんですね。
すいません。パンフレット見たら書いてました。文体を褒められたのは初めてです。大体、笑ったって言われます。(最近泣いたって言われましたが・・・)
私の駄文を褒めて頂きありがとうございます。