「未来の話をしましょう」殺さない彼と死なない彼女 いも煮さんの映画レビュー(感想・評価)
未来の話をしましょう
照明をあてず自然光で撮影したという本作はすべてが自然体。
教室の空気や夕暮れの陽の光や、クラスメイトのざわめきなんかが何気ない日常の一コマとして入ってくる。
「殺すぞ」「死ね」が口癖の主人公と「死にたい」が口癖でリストカットを繰り返すヒロインと、そこに微妙に交差する他の登場人物とが織りなす青春物語。
空気を読んで周囲に合わせるJK像ではなく、ひどく孤立した立ったキャラの登場人物が物語が進むにつれ次第に愛おしく思われる。
後半の予想外の展開にすすり泣きの声がかしこに聞こえ、逞しくも未来を見据えるヒロインの姿にラストは鼓舞し、鼓舞される。
大切な誰かと未来(あした)の話がしたくなる観賞後です。
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