「広がりに期待」クロガラス1 ももさんの映画レビュー(感想・評価)
広がりに期待
他の方のレビューにもありますが、そこまで期待していませんでした。すみません。
導入は回想。
そこから今回の物語の動かし役となる依頼主、ホストの和輝が客からの売掛金の回収を解決屋に依頼する経緯が語られます。
この導入部がなかなかに上手く、話の流れと主役の解決屋のキャラが掴めるようになっているんですね。解決屋の社長黒斗、その側近の悠哉、日菜の立ち位置も分かります。
なのでその先へすんなり入り込んでいけます。
変装、潜入、ハッキング、ピッキングしての不法侵入にアクションと、このタイプの映画としての王道ではありながら、個々のキャラクターと相まって楽しく画面を追えます。
それぞれ個性の強い出演者たちですが、ヤクザ役の菅田さんは怖さとどことない愛嬌も持ち合わせているし、伝説的ホスト・翔を演じた南さんもクズ役でありながら最後まで憎めないなにかがあります。
悠哉役の植田さんの力を抜いた(ように見せる)演技が黒斗との絶妙なバランスで、日菜役の最上もがさんはともすれば暗くなる画面に華を添えるだけでなく、いろんな顔を見せてくれてストーリーに幅を持たせていました。
そして映画初主演と言う崎山つばささんは、画面にいるだけで目が吸い寄せられる圧倒感。
普段舞台での活躍が多い方ですが、 映画ならではの抑えた演技もまったく違和感などありませんでした。
寧ろ映像だからこその、崎山さんの視線が活かせた演技だったのではと思います。
この先2の公開も控えていますが、元警官という設定、悠哉と日菜との出会いなどがどう回収され物語が広がっていくのか楽しみです。
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