映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 失われたひろしのレビュー・感想・評価
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女性が書いた話だと思った…
誤解がないように先に言うと、
私は女性ということもあり、
クレヨンしんちゃんの「女性=セクシーであるべき」「三十代以上はおばさん」「デブに価値なし的なセクハラ」描写は嫌いです。
でも、クレヨンしんちゃんは好きで、これまでの映画も全て見ていますし、クレヨンしんちゃんの独特なユーモアが好きで、唯一無二のコンテンツだと感じています。
そして、結論から言うと、
「クレヨンしんちゃん」というコンテンツそのものから、ともすれば女性蔑視ともとれる描写を一切排除すると、もはや「クレヨンしんちゃん」ではなくなってしまうんだな、と感じてしまいました。
とにかくこれまでの「クレしん」から良くも悪くも「母親受けがいいクレしん」を目指した感じに仕上がっています。
そしてそれは正直失敗だと感じました。
クレしんといえば、「若くて美人で細くて、でもおっぱいは大きな女性が良し」とされていて、
そうではない(といっても30台前半?で、言うほど太ってもいない)みさえをとにかくデブでブスなおばさん、と取れるような「イジり」がもはやお家芸となっています。
でも今回はみさえをとことんフォロー!
身体的なイジりはなく、イジりがあっても、とにかくフォローが入ります。
正直、これまでのクレしんを知っている人が見ると違和感が拭えません。え?そこしんのすけがフォローする?みたいな…。
いつもの「きれいなおねえさん」ポジションのヒロインも、「きれいで若い」といった描写は、登場シーン以外ほぼなし。
ただただ「運が悪い」と定義されるヒロインは、クレしん銀幕ヒロイン史上初めてではないでしょうか。
いつもと(ヒロインの造形の)絵自体は似てるんですが、
きれいともおっぱいが大きいとも、若いとも言われず、今回はただ「運が悪い」推し。
ヒロインにひろしとしんちゃんがメロメロになってみさえに怒られる、みたいなシーンもありません。
特に違和感を感じたのはしんのすけでしょうか。
ぶりぶりーぶりぶりーとか、お約束の下ネタも一切ありません。
きれいなおねえさんに鼻の下を伸ばしてナンパすることもないです。
せいぜい水着の人が歩いているのを見てデレっとする程度。
セクシーなおねえさん達とのダンスシーンでも、
ひろしもしんのすけも、これまでならメロメロになって一緒に踊るところですが、今回は、ただただストイックにそれぞれが踊り続けます。
ひろしはみさえのためだとしても、しんのすけは??とそのキャラ設定のブレに驚きます。
いつも意外と活躍しちゃうひまわりも、
今回は「普通の赤ちゃん」になっています。
高速ハイハイとかないです。
「それ必要?」というくらいオムツ換えのシーンや授乳のシーンが冒険の最中に差し込まれ、
リアルな赤ちゃんはこんなものでしょ、とばかりにただ寝転がり、動かず、背負われ、簡単なおしゃべりもしません。
きっと「今までのクレしん銀幕に出てきていたひまわりの描写に不満があった。赤ちゃんはこうではない。子育てはこういうもの」というリアリティを盛り込みたかったのだと思いますが…
みさえの授乳シーンって…スクリーンで見たいですか…?
ただ転がってるだけの赤ちゃんって、クレしんという作品に必要でしょうか…?
ひまわりのオムツも一回の映画で何回かえるのかな、とか。
もちろんリアルには1日も何回も変えるものですが。
飛行機に乗ると赤ちゃんって吐いたりするよね、とか。
子育てあるあるなんですけど、それ、クレしん銀幕で敢えて今描かれること…?みたいな違和感が終始つきまといました。こういうリアリティって、はちゃめちゃギャグ(特に銀幕版で冒険アクションファンタジー)に必要かな…?ってぽかーんとしてしまいました。
「多少恋愛していた過去の自分とは変わろうが、変わってしまった自分と、そこまで共に過ごしてきた歴史ある自分をありのまま受け入れてほしい」という世の中のママたちの理想を体現するのが、今回の映画の1つのテーマ。
なので、あくまでも主役はみさえです。
母親は愚痴を子どもに聞かせるべきではないと思っている、
というシーンとか…え…そんなポリシーこれまでの野原家にあった…?みたいな不自然な「子育てシーン」にもげんなりしました。
当然、そういう理想に基づいて行動しているのが今回のみさえなので、
「おバカ!」としんのすけを殴るシーンもありませんし、
ヒロシにビンタもありません。
今までだったらされててもおかしくないな、みたいな流れではありますが、とことんそういう「世の中の母親が見て眉をひそめるような子育てシーン」は排除され、
「理想的な母親像をしっかり守るみさえ」が描かれています。
正直、終始、脚本家のエゴを感じました。
誰のために書いた脚本なのでしょう?
作家である以上、作家性は確かにあっておかしくないし、出したいというエゴは否定しませんし、
女性だからこそのしんちゃんを描きたいと思う気持ちもわかりはしますが、
それは原作をお借りしているクレしんで、これまでのキャラや作風を曲げてでもやるべきことなのかな…?とか。
「しんちゃん」が活躍しないのも気になりました。
しんのすけの良いところが出て、
ひろしの意外と頼れるところが出て、
みたいな銀幕特有のカタルシスもあまりなくて…。
ラストもあっけなく、拍子抜けです。
ラスト含めて今回は基本的に「話し合いで解決」です。
みさえの敵の倒し方も暴力ではなくて「話し合いましょう!」です。
動物相手だろうが、未知の言語を操る異民族相手だろうが、
「話せばわかる!話し合いましょう!」と主張し続けるみさえ…。
カタルシスがなくて当然ですね。
今さらそんなこれまでのキャラ設定をぶち壊すような設定を入れ込んでくる必要ある???と終始気になってしまって、小ネタしか楽しめませんでした。
要所要所感動させるようなところもあるんですが、
キャラ変が激しすぎて違和感が勝ってしまいました。
木南晴夏さんの演技は良いです!
あと、新しいしんちゃんの声優さんもほぼ違和感ないですね!
たまに「あれ?」と思ったりしましたが、娘は気づいていないと思います。
追記:MISIAとか福山の歌突然流すの、ダサい演出だな…と思いました。全てが違和感しかない…。
いつも通りの安心感
映画クレしんには安定感があっていい(毎回同じことを書いている気がする)。ハチャメチャなトラブルに巻き込まれる→しんのすけがふざけながらもなんやかんやあって解決する、の流れはいつ観てもいい。
だから、新しいものを観たい人にはあまりオススメできない。今回は特に、「まあ、そうなるだろうな」という内容が多かったように思えたし。
突然新婚旅行に行きたいと言うみさえに、承諾するひろし。二人のラブラブぶりに寒気を感じるしんのすけとひまわり。呆れるシロ。
突然ひろしが仮面族とやらに攫われて、宝のために姫の花婿となれと言われて…!?
というお話。
要所要所で挟まれる、しんのすけのおフザケギャグはやはり面白い。真剣な場面でトラブルの原因になっても、それほど不快感はない。
話の展開のメチャクチャぶりもまたよい。にも関わらず伏線は張るわ泣き所はあるわで、いろいろ味わえてとんでもなく贅沢。
しかしちょっと盛り上がりに欠けた。今回の映画にはここぞ!という場面がなかったように思う。
そして、ギャグや感動シーンが全体的に散りばめられていたこともあってか、メリハリも薄かった。
姫様が出てきてからもっとパニック感が出ていればなあ。
メリハリがない。
『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 失われたひろし』鑑賞。
*声の出演*
小林由美子
*感想*
しんちゃんの声優さんが矢島さんから小林由美子さんにバトンタッチされてから初の映画。
矢島さんの声を聞き慣れてるせいか、二代目にバトンタッチされてから最初は「ん?」と思ってましたが、しんちゃんの独特の声に近いし、全然良かったです。
さて、今回のクレしん映画は、新婚旅行がテーマであり、ひろしとみさえの夫婦を軸にした物語でもあります。
野原一家は、オーストラリアで旅行中にある出来事でひろしが仮面族に拉致されてしまう。伝説の宝を手入れる為には、花婿が必要らしいが、ツッコミ所が満載w まぁ~あくまでお子様映画なので、多少は目を瞑りますが、ん~ギャグが全然面白くないし、なんかテンポが悪いww
でも、カオ・コスギはちょっと吹いたw
不運なトレジャーハンターと、みさえとしんちゃんとひまわり、シロが父親でもあるひろしを連れ戻す為に数々のトラップに合いながらも、まるでインディージョーンズ風な描写を通し、夫婦の試練が試されるんですが、メリハリがなくて、シンプルに面白くなかった。お子様だと面白いかな?(笑)
ドタバタ劇もどう考えてもマッドマックスっぽくて、微妙だったかな。ペコ&りゅうちぇると小島よしおが出る意味あったのかな?(^^;
総じて、微妙でした。オーストラリア人が見たら思わず首を傾げてしまうんじゃないかな。(笑)
もっと感動できるのかなって思ってたけど、そうでもなかったです。みさえは頑張ってたけどな~w
ただ、主題歌を歌うあいみょんの曲はマッチしてて、良かった。(^^)
涙腺が....ありがとう野原一家。
クレしん主役声優交代一作目となる映画。
正直、しんちゃんの声に違和感を持ってしまったら負けだと思ってましたが....。最高でした。
みさえとひろし、最強すぎる。変わりゆく時代も、声優が変わったことも乗り越えて、この夫婦は永遠にお互いを、そしてしんのすけとひまわりという宝物を守っていくんだろうと思いました。ダメなところもあるかもしれないけど、みさえはどんなに老いてもキラキラ輝いて美しい人でいるだろうと思いました。毎日頑張る全国のお父さんお母さんにも拍手!!!!!!
ボヘミアン・ラプソディより泣きました
新婚旅行がテーマの映画ですが、家族・夫婦・恋人に関わらず「愛情」を感じられる内容でした。
「オトナ帝国」や「ロボとーちゃん」ほどひろし目線で家族を想うシーンが多い訳ではありませんが、やはりひろしの回想シーンは涙なしでは観られません。
今回はあるシーンでひろしに不満を感じたみさえがとった行動に家族愛を感じました。言いたいことはあるけれど「子供の前ではかっこいい父親でいてほしい」という視点は母親ならではの感覚ではないでしょうか。
主題歌の「ハルノヒ」は、この映画で描かれるひろしとみさえの遠回りな愛情表現と確かな関係性がひろし目線で描かれていました。
エンドロールでこの曲を聴くと、「普通」で「どこにでもある」野原一家の尊さを改めて感じることができました。
映画館を出る時、子供は笑い、大人は泣いていました。本当に良い映画です。
今の親世代にこそ見てほしい…!
クレヨンしんちゃんの映画は大人帝国くらいしか感動した覚えがなく、子供向けという印象が強かった。今回の映画は親向けだと感じた。もちろん爆笑したりハラハラしたり、子供が十分楽しめる内容でもあるが、私は今の親世代にこそ見てほしいと思う。特に30.40くらいの世代にはかなり刺さる。クレヨンしんちゃんで活躍するのはいつも春日部防衛隊、たまにひろし、という認識だったが今回はみさえに多くのスポットライトが当たっている。私は子供のつきそいで行き、インディジョーンズパロディかなー?と舐めてかかったのだが、涙が止まらなくなるほど感動してしまった。あいみょんの歌も凄くいい。今まで見たクレヨンしんちゃん映画の中で私は一番好きかもしれない。自分にとって大切なものは何か、みさえとひろしが教えてくれる。家に帰って家族を抱きしめたくなる映画です。
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