「「さらば」のメッセージを削いだ同人誌ですね」宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第七章「新星篇」 かわせみさんの映画レビュー(感想・評価)
「さらば」のメッセージを削いだ同人誌ですね
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「さらば宇宙戦艦ヤマト」とは違う真実のラスト、とか言われていた割には、あれよあれよと性急にラストへなだれ込んで、あれれ、「さらば」と同じ? と思わせておいて、その後に付け加えられた部分は理屈としてよく分からないし、あまりにご都合主義的。二人だけが助かったらそれで良いんでしょうか? その二人がよく分からない異次元空間にいたとして、二人をそこから連れ戻せるのであれば・・・実はズォーダーもよっこいしょ、と後からついてきてたりして。
冗談はともかく。
「さらば宇宙戦艦ヤマト」の特攻というラストに至るまでは、いろいろと批判やツッコミどころはあるにしても、その描き方はとても重みを感じるものでした。真っ正面から死を肯定するというのも安易に肯定してはならないものではあるにせよ、少なくとも命を軽んじているわけではない、真剣に描かれたものであることは分かりました。
それに対して本作は、そのあたりはあまり葛藤も議論もなく、さらりと旧作と同じストーリーを「うわべだけなぞってみました」的な描き方で、正面から向き合った感じはありません。本作は、「さらば」のラストでは可哀想なので、助かるようなストーリーを無理やりにでも付け加えました、的な二次創作だったようですね。
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