劇場公開日 2020年9月4日

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「タイトルなし」mid90s ミッドナインティーズ ワイルドとみまるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0タイトルなし

2020年10月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

予告を目にする度に期待値が上がっていたものの、この少年の年代のストーリーに果たしてついて行けるのか??とずっと不安だったんです。が、そうか、90'sだった!って思ったら楽しい気持ちで鑑賞できました。

全編にかかる曲もほぼ聴いたことの無い曲でしたが、違和感なく観られたのは音楽と映像が見事にリンクしてると感じられたからかな。
“Seal”が流れた時はかなり上がりましたけど。久々に耳にしたこともあったけど流れてくるシーンが良かったなぁ。スケボーのシーンじゃななかったからかな。まぁスケボーには合わん曲だわな。

主人公スティーヴィー
(サニー・スリッチ)の視点と
仲間たちからみた視点、
兄ルーカス・ヘッジズの視点、
母キャサリン・ウォーターストンの視点、出演してる全員の視点からみえる90年代がとてもわりやすく描かれているのも共感しやすかったのかもしれません。
アレクサ・デミーちゃんたちの女子グループからの視点もまさに思春期わちゃわちゃだったし。
その視点の中でさほど描かれていなかったフォースグレード。
彼の視点がどう出てくるのかと思っていたら、あんなところで!
ジョナ・ヒル恐るべしです!

サニー・スリッチ君、
ランティモス監督の「聖なる鹿殺し」の時は気が付かなかったけど、目が物凄く綺麗で、LAの青空のような色していて吸い込まれるかと思いました。
スケートボード場で見せた、彼女達を見つけたときのサニーの一瞬の表情なんて最高だったし。
兄を演じたルーカス君も良かった。
閉鎖的な性格を演じたら彼の右にでるものはいないんじゃないかってくらい。
初めは、彼の行動が共感出来なかったけど、彼なりに家庭環境を見つめながら生きてきたんだなとわかるセリフがあって理解できた。
そして1番はレイ(ナケル・スミス)
スティーヴィーの接し方がよかった。
彼が一番現実を見てるからだよな
二人のシーンは素晴らしくて、スティーヴィーがレイのお陰で3歳くらい大人になれたんじゃないかな。

思春期を16mmフィルム通してみせる感覚と、時代背景にある陰の部分もさらりと描く、映像と内容のバランスよき、おっちゃんも楽しめる作品でした

鑑賞した後は、この作品のポップアップストアーがPARCOの1階にあったので思わず、Tシャツ買っちゃいました。鑑賞帰りに寄ると気持ちが更に上がります、よ。(ストアーは10/4までみたいです)

この作品も、もう一度観たいなぁ。

とみまる