劇場公開日 2019年6月21日

「恋愛映画向いてない…にしても?」きみと、波にのれたら ワンランク上野おっさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5恋愛映画向いてない…にしても?

2019年6月22日
PCから投稿

単純

湯浅監督作ということで期待して観ました。はじまってすぐに何度も繰り返されるEXILE TRIBEの曲に、大人の事情を感じずにはいられないほど鼻白みつつも心が折れないようにみていましたが、ごり押しされる楽曲に後半はかなりキツくなってきました。ファンであれば楽しめるのでしょうが…そもそも2000年代の設定なのであれば、他にもジャストでヒットした楽曲やそれっぽい音にしてもよさそうなものを、そんなにいいとも思えない新曲の繰り返しではちょっと厳しい…
そして、主役2人の片方が亡くなるシーンもわざとなのか重さがないというかさくっと突然で、ご都合主義的に感じずにはいられませんでした。あと、セリフのチョイスとかもちょっとないなーと…。実際にこんな会話するひとって今日びいますかね。正直おじさんが考えた若者像という感じが否めません。。そして、いつの間にそんな魔法みたいな能力に変わった!?とか、いつの間に効力なくなっていくことになってるの?!とか、後出しの設定にもちょっと。。魔法のような力をもって事件をとめるにしても、もうちょっと説得力のあるやり方でこちらを信じ込ませてほしいというか…もろもろ雑だなあと思ってしまいました。
こういった作品を、ちゃんと没入して純粋に楽しめる皆さんのほうが多数派なのかもしれませんが。松本穂香さんほか声優陣はよいのですが、どうにもキャラクター付けもちょっと…という感じでした。
湯浅監督で恋愛ものというチャレンジはよかったと思いますが、向いてないのかな?と思わざるを得ず、過去作の中ではワーストになってしまいました。

ワンランク上野おっ