岬の兄妹のレビュー・感想・評価
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映像がエグかった。 エグいものをエグいまま見せるのは、 あんまりい...
映像がエグかった。
エグいものをエグいまま見せるのは、
あんまりいいと思わない。
思考停止してしまう。
考える力を奪われる。
それが、
真実かのような顔をされると困る。
いろんなエピソードは、
実際に取材されたのかなと思う。
見事な世界観
Tシャツ欲しかった
昭和の薫り
主演ふたりは出色
救いようのない、現実。
どうしょうもない、人間だから
_φ(・_・演技良し!最後の電話は誰から?
なぜ笑えるのか
ある港町で自閉症の妹真理子と暮らしている兄の良夫。
序盤から真理子は外を飛び出し、知らないおっさんに犯されて金銭を入れられる。
一方、良夫は足を悪いことを理由に仕事をクビにされてしまう。
妹真理子はお腹が空きすぎてテッシュを食べちゃう、それに良夫は怒るも、ふと食べてみると「おっイケるじゃん…」
という場面。
文章で表しただけでも壮絶で悲惨な状況下どこか可笑しみを感じさせるのはなぜ?
それは電気も止めれられて食べ物もなく、風呂にも入れず、ホームレスにはゴミ飯を取られるわと良いとこなしの兄妹はそうした絶望的環境にいる中においてそれでも「生」を諦めないからだ。
言いかえれば、がむしゃらに生きる人間てのはある種笑えるのだ
それは嘲笑的な笑いではなく羨望的な笑いに近い。
この「羨望的な笑い」とは、彼らがオーディエンスの私たちよりはるかに「生」に固執的であるので、私たちが彼らより「生」に対する貪欲さが劣ることを認識し彼らを仰ぐに近い笑いが生じることである。
つまりあの兄妹は私たちよりはるかに「生」において優っているのである!
コーラを飲みながらポテチを頬張り、ドラマを観ている私たちより彼らの「生」が曲がりなりにも真っ直ぐであるのがなんとも不思議な光景にも思われる。
非現実的だからこそ…
窓に
目張りをした
檻みたいな家の中で
飼い主みたいだった母親に見捨てられたまま
ひっそりと
時が過ぎゆくままに
やり過ごしていこうとしたけど
だめだった…
社会はそれを
ゆるさなかった…
むしょうに
つながれていたロープを
噛みちぎり
檻の鍵を壊して
外に出たくなる
行くあてなど
どうでもいい…
足を引き摺るたびに
世界はゆれる
役に立たなくなった右足は
足を引っ張っているのか?
止めようとしているのか?
わからない
どっちにしろ
足をすすめるしかないのだけれど
唐突にしかし当然のように
宣告される仕事先の都合
いきなり放し飼いにされる…
餞別は
一万三千円
冒険とは
棒検?
冒建?
棒研?
妹のポケットの中にあった一万円
妹の下着についていた証…
悪あがきしてみても
行き着く先は必然
妹をエサとして
差し出すかわりに
得る一万円…
手渡されたエサ(カップ焼きそば)を前にして
「待て」
とはいかない
空腹に勝てず
中と外で
お互い行為に励むことになる
かったイヌに
手を噛まれて
エサはぶちまけられ
報酬はとり上げられ
同業者に見つかって
ヤキを入れられ
兄は負け犬のように
オドオド…
それでも妹は
普通、避けて通るような
コワイ人たちでも
あっけなくイカせて
圧勝する!
形はどうあれ
二人で初めて得た収入
二万円
どんな形であれ
初めて社会とタイマン
シタ瞬間
檻の目張りは外され
陽光は降りそそぎ
世界に向かって
やみくもに
宣戦布告した朝
お人形さんごっこみたいに
お化粧と着せ替えをして
あぶない橋を渡る
当然
ピンクのチラシで
社会と一戦を交える
妹の正夢…
海中を
生き生きと泳ぎまわる
まるで健常者以上に
自分の中で蠢く
なにか
足りないものを埋めようと
ガラケーはつながる
埋まるわけないと
わかっていても
携帯は鳴り続ける
かえってこの妹だからこそ解放される
自分の中にかくし持っているもの
あっさり
値下げ
やりたい放題のススメ
シミついた負け犬根性
ときに独居老人の
慰みもの
ときにイジメられっこの
筆おろし
ときにマイノリティとの
恋愛ごっこ
なんらかの社会奉仕
人を選ばず
誰とでも同じように
接する
ある意味
無敵
何が幸せで何が不幸なのか?
そんな概念をも
無意味にしてしまう
ハナより
カミばかり食べたがる
今ドキの高校生
カネより糞の
洗礼
火事場のクソぢから
人はそれを
冒険と呼ぶ
それを社会は
犯罪と呼ぶ
それを世間は
背徳と呼ぶ
いずれは来ると
わかっていた
こと
体が
眠りについているときだけは
走ることも
はしゃぐことも
なんの支障もなく
好き勝手に動き回ることができた
兄の悪夢…
肉欲の果てに
商売女だから
ナニをシテもいいと思う
甘えと打算と
無責任…
産むことしかできないのなら…?
産んでも人として育てられないのなら…?
明るい家庭計画のススメ…?
一線をこえてしまった今になって
気まぐれに訪れる社会復帰の誘い
イタズラに
元に戻っても
また
家からいなくなる
繰り返しなのか?
繰り返しじゃないのか?
今は
崖っぷちなのか?
飛び込み台なのか?
端からみたら
どうみてもひどいことをしているとしか
みえないこと…
端からすればやめたほうないいとしか
いえないこと
端からしたら通報することで
救えるんじゃないかと一方的に思うこと
たとえば
前半堕ちるとこまで堕ちた兄妹が
後半
社会福祉かなにか
NPO法人みたいなのが出てきて
二人を保護して
立ち直らせ
社会復帰を促すとか云う映画だったら
不謹慎と云われても
みたくもない…
だけど
もし近所にこの兄妹みたいな人がいたら
たぶん近づけないし
見て見ぬふりをしてしまう
自分がいるに違いない
だからと云って
可哀想とか悲惨だとかとも
思わない
ある部分では自ら覚悟して
それをしていると思うから
その人たちを認めて
蔑んだり憐れんだり
しないことくらいしか
弱い自分にはなんにもできない…
噛み付き攻撃vs必殺うんこ攻撃
こんなタイトルを思いつくなんて、自分も頭のどこかがおかしいのかもしれません。そんな頭の悪さを「お前は足が悪いんじゃない!頭が悪いんだ」という言葉がぐさりと胸に突き刺さりました。が、しかし。あんたも警官なんだから、もっと前向きにアドバイスするなり、援助するなり出来るだろ!と、一生懸命ハジメくんには腹が立ちました。まぁ、ちょっとの間、妹を預かってくれたから許すけど・・・。
足が悪いからと一方的にリストラされた兄ヨシオ。時間の流れは描かれてなかったものの、すぐさま金欠、極貧生活。自閉症の妹マリコのために故郷に戻ってきたヨシオだったが、世間の風は冷たい。ボロボロの一軒家の家賃が3万。それすら払えなくなって寒い中電気も止められてしまう。そんな時、怪しげな釣り人に連れていかれたマリコが犯された上に1万円をもらったことを思い出すヨシオ。「マリコは金になるかもしれない・・・(心の声、想像)」と売春を思いつくのであった。最初はトラック運転手中心、やがて夜の繁華街へとマリコを斡旋する。
かなりの“痛み”を訴えてくる問題作だ。『万引き家族』という暖かいホームドラマとは比べ物にならないくらいに“痛い”のです。借家と思しき彼らの住居は段ボールや新聞紙で窓をふさいであり、部屋は散らかし放題の汚さ。ピンクのチラシによってデリヘルのように商売を始めるヨシオ。買う側の男たちの住む家も彼らの家同様に散らかしてある日陰者が多いのも面白い。特にコビトくんのアパートも窓にはすべて新聞紙が貼られているのだ。寂しい男が多い町。「チェンジ」を繰り返した男以外はみんな心に傷を持ってる者ばかりのように思われた。
「戻ってきてくれ」と言われたヨシオは罪悪感で頭がパンクしそうなくらいになっていた。今さら元には戻れない。いや、仕事は復帰できたとしても、罪のなかった純粋な自分に戻れることはできないのだ。短期間で妹に対する罪、自分自身の罪、捕まらなかったからOKなのではない。彼が一生背負っていかなければならない贖罪なのだ。しかし、自閉症のマリコはたぶん許してくれるのだろう。彼女の最後の笑顔がそう語っていた。でも、電話の呼び出し音によって「仕事する」と言いそうな雰囲気も・・・
このような兄妹を特殊だと簡単には言えない。現在でも生活保護受給者数は200万人前後。去年放映されていたTVドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』でもその審査やケースワーカーの難しさが描かれていたが、切羽詰まったまま生活保護を受けられない人も相当多いはず。今でこそ申請する人は多いが、昔ならプライドが許さないとか、やせ我慢する人も多かった。そして、自殺者も・・・。
生きていくため
本当に見て良かった!
自閉症の妹を兄が売春させる話しと聞いて、評判はいいけれど、日本で見落とされている底で生きる人を生々しく描く話だと勝手に想像して暗くて重い話かと思って二の足を踏んでいたら、それを軽々と乗り越える笑える映画だった。
ポン・ジュノ監督や山下敦弘監督の元で助監督をしていた片山慎三監督の長編初監督作。
自閉症の妹真理子を養っている片足の不自由な良夫は仕事を首になってしまい、生活に困窮してしまう。食べるのにも困り良夫は真理子を売春させる…
とあらすじを聞くとかなりキツいが、良夫のダメだけど憎めなさ、真理子の天真爛漫さが飄々と辛い現実を乗り越えていく。
とにかく真理子役の和田光沙さんの演技がいい。
タケシ映画だと神聖化してしまう妹を、「ギルバート・グレイプ」の時のディカプリオのように超現実的に演じその上で純真さを見せるという神業をやっている。
キム・ギドクの映画やミヒャエル・ハネケの映画のように生きる事に対して毒を持つような映画だった。
せつない映画❗
星🌟🌟🌟🌟あんまり期待してなかったのですが…最初から最後までスクリーンに釘付けでした❗現実に実際どこかで起こっていそうな出来ごとなので見終わったあと凄くせつなかったです❗妹の真理子を演じた和田光沙さんが本当に障害者のようで彼女じゃなかったら作品が成り立たなかったのではないでしょうか?人糞や高校生とのシーンなど笑えるところもあり面白い作品でもありました❗さらにラストの海岸のシーンが凄くせつなかったのですが…この兄妹はこの先どうなるのだろうか…映画とはいえ心配になりました❗ちなみに警官の肇は口じゃ心配してるけど警官だったら施設とか生活保護とか紹介するんじゃないの⁉見殺しにしてるみたいで凄く腹立った❗
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