「じゃあどうしたらいいんだよ…」岬の兄妹 JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
じゃあどうしたらいいんだよ…
そりゃ犯罪なので、はじめ君みたいな人もいると思うんだけど。
じゃあさ責めるのは簡単だけど、どうやったら彼らを生かしてあげられるのよ。
って、観てきて思ったし、実際、自分自身に問いたい。
じゃああの方法以外に兄妹が生きていくすべってあったのかな。
傍から見たらさ、「真っ当に生きろよ」ってはじめ君みたいに言う気持ちも
分かるのだが、それって実際無責任だよね。
兄妹が何度も海に向かうのは、死との境界が近いからじゃないの?
以前の生活よりも、妹の笑顔が増えて生活が色んな意味で豊かになったのは
お仕事おかげなんじゃないの?
それぞれの境遇とか事情とかもちろん一言では言えない何かがあって、
それぞれの仕事を選んで(選らばざるを得なくて)生きているってことを
忘れてはいけないなって思った。
やっぱ大事なことって、あの男子中学生の一言だったりするんじゃないのかな。
自分は、責める側の人間じゃなくて、見ないふりして黙認する人間になりたいな。
って書いてて思ったけど、それも見て見ぬふりなんだよね、
自分に何が出来るんだろうっていくら考えても、
やっぱり悲しみから人を救うとか、難しいなって。
この作品を実際に主人公らと同じ環境に置かれた人が観れるかどうかなんてとても微妙だし。
そこは映画のもつ影響力を信じるしかないんすかね…
演じた松浦さんと和田さんには本当に拍手を送りたいし、
めちゃ心打たれる演技でした。
コメントする