「中年女性エンパワメント映画」バーナデット ママは行方不明 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
中年女性エンパワメント映画
リンクレーターの新作として、2019年からずっーっとチェックしてたけど、全然日本公開決まらなかった本作。2023年秋にやっと公開されてみてきました。
土砂崩れで家がめちゃくちゃになったオードリーの描写が良かったです。ただのハッピーアピールがうざいママ友的な側面だけでなく、ぐちゃぐちゃになってからバーナデットと交流するあたり、いいなっておもいました。
マッカーサー天才賞って実在するんですかね?ビッグバンセオリーとボーンズで出てきたワードな気がしてます。個性的な天才建築家だったバーナデットが、ひとつの仕事の挫折と、複数の流産と、やっとできた娘の病気などですっかり人嫌いの変わった母親になってた。
日々の雑事をインドの代行秘書にぜーんぶやってもらってたけど、その代行秘書は詐欺グループ?で、彼らに個人情報をダダ漏れにしてしまって、財産が結構使われてしまって、さらにはFBIが捜査にくるし、精神病院に強制収容されそうになり、家族旅行として行くはずだった南極に逃げてしまう。
で、南極で基地を建てるという夢を見つけて、建築家として復活するストーリーを、ケイトブランシェットが、面白く演じていました。
娘と夫のバーナデット捜索も楽しかったです。
シアトルの図書館、本当にあんな奇抜な建物なんかなぁ?
バーナデットの家のボロボロさは、バーナデット自身のメタファーなんでしょうね。
バーナデットが、編み物しながら考え事するの、面白かったです。彼女の編み方は、日本ではアメリカ式と言われる右手で糸をかけるスタイルですね。
ブルージャスミンやTARのように、ケイトブランシェットにぴったりの役と思いました。
大量のセリフの応酬に、リンクレーターみを感じました。
前日に観た『ロストキング』と合わせて、中年女性エンパワメント映画です。