「画面の向こうのキャスター役、ナオミ・ワッツの起用がユニーク」バイス AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
画面の向こうのキャスター役、ナオミ・ワッツの起用がユニーク
アルフレッド・モリナ(個人的には「スパイダーマン2」のタコ怪人の人)やナオミ・ワッツの起用法がユニークで思わずニヤリ。本作の中で、ブッシュ政権を批判するコラムを寄稿した元外交官に報復するため、その妻がCIAエージェントであることをリークするようチェイニーが指示したエピソードが出てくるが、この実話をドラマ化した「フェア・ゲーム」の主演がワッツ。彼女の起用は同作への目配せだろう。
「華氏911」の影響か、チェイニーやラムズフェルドらネオコンの面々は腹黒い政治家という印象だったが、クリスチャン・ベールやスティーブ・カレルが演じているせいか、妙に愛嬌や魅力があって困る。サム・ロックウェルによるブッシュのボンクラ感も最高だし。
同じブッシュ政権の問題を扱った「記者たち 衝撃と畏怖の真実」と比べると、こちらの方が楽しめた。2作を併せて鑑賞すると実態がより立体的に見えてくるのは言うまでもない。
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