「とても良かった」ビール・ストリートの恋人たち どんぐりさんの映画レビュー(感想・評価)
とても良かった
カップルの話だが、ティッシュの語りが基調となって話が進むからなのか、ファニー側の立ち位置の登場人物達がことごとく途中でフェイドアウトしていくのが少し気になった。ファニー自身も被害者としての描かれ方が強くて、人間性を掴みきれない感じだった。その分ティッシュや彼女の家族の愛情に満ちたやりとりを情景として際立たせた、ということか。原作を読んでみたいと思った。アメリカの酷い差別を強く告発する内容であり、尚且つこんなに静かで綺麗なスタイルに作っているのが凄いと思った。劇伴音楽も良かった。既存曲のあれこれ、どれも良かったがニーナ・シモンが特に切なくて沁みた。
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