「天才ピアニストの話というより、栄伝亜夜トラウマ克服物語のようだった。」蜜蜂と遠雷 クララさんの映画レビュー(感想・評価)
天才ピアニストの話というより、栄伝亜夜トラウマ克服物語のようだった。
恩田陸の同名小説を、実写映画化。原作は未読。
ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたち。彼らにはそれぞれの事情があり、苦悩と挫折、そして成功へと成長していく姿を描いた作品。
母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜役に松岡茉優。
最後まで暗くて、ボーッとした感じで、演技力なのか、演出力なのか、どうみても天才ピアニストの感じがしなかった。
マサル・C・レビ=アナトール役の森崎ウィンは俳優としての成長が感じられたが、天才ピアニストの感じが今一歩。風間塵役の映画初出演の新星・鈴鹿央士は、天才ピアニスト感がでていたがおしい!もう一歩という感じ、でもこれから大いに期待できる。
天才ピアニストとして、お互い刺激しあって気持ちを高めていく描写、天才的魅力をもっと欲しかった。
栄伝亜夜トラウマ克服物語になってしまったのが残念。
ただ4人の俳優が、ピアノを猛練習したであろうと思えたことには拍手を贈りたい。
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