「拍手に違和感」蜜蜂と遠雷 tubakkaさんの映画レビュー(感想・評価)
拍手に違和感
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とても楽しみにしていた作品でしたが、ハズレ評価組です。
原作の「要約」を間違った印象です。
大事な言葉やシーン、人物の選択が私が思うところとは違いました。
四人のコンテスタントが徐々に心を通わせ、互いに触発される青春群像劇は描かれてはいました。しかし、周りの人たちの台詞で描くなどの間接表現も多く、ストレートに観る側の心に落ちない感じでした。
付加された人物も?
片桐はいりさんも、嫌味にならない素晴らしい演技をされていましたが、笑わせるところなのだろうな、とは思いつつ笑いはおきないし必要を感じないシーンでした。
最大の違和感は「拍手」でした。
二次予選、4つの「春と修羅」の演奏後の拍手が、まず、タイミングが違います。いい演奏を聴いた後は、客席は一度息を飲みそれから拍手がきます。しかも拍手に感情がのります。
最後のプロコのコンチェルト後の拍手は効果音とおぼしき無感情なものでした。
出演者へのインタビューで、1000人のエキストラの前で収録・・・だったそうですが、エキストラへの拍手の演出はなかったのでしょうか。
「のだめ」や「ボヘミアンラプソディ」でも、観客の拍手や歓声のシーンはかなり本格的にセッティングして収録しています。感動が「転移する」重要な役割を果たすだけに、残念でした。
演奏、演技はとても良いものなのに、感動に昇華できなかったなぁ、と私は感じました。
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