「自社ブランド推し、画面作り、類似性とノイズ多すぎな上に、内容が希薄すぎ。」プロメア nyaroさんの映画レビュー(感想・評価)
自社ブランド推し、画面作り、類似性とノイズ多すぎな上に、内容が希薄すぎ。
初めにTRIGER 中島かずきという名前をこれでもかと表示してからスタートする映画ってどうなのよ?という感じです。ジブリ映画はブランドで見ることもあるでしょうけど、ここまで作品で露骨ではないですし。CMでいくら主張があってもいいですけど作品とは切り分けましょう。
それと画面ですけど、色と動きが、私には視覚的生理的に辛かったです。PCでかなり離れてみても集中して見ていると頭痛がしてきました。ポケモンショックが起きるのではという恐怖すら感じました。それに輪をかける過剰な音も辛かったです。
指摘があるとおり「炎々」との類似性はあります。どちらが先かわかりません。別にSFを初め映画の設定などもはや出尽くされているので、似ているだけなら気になりませんけどね。ですが、騒ぐ人が出るのも理解できるくらいの類似性はあります。
人体発火やパイロキネシスはホラーかSFでモチーフにしやすいので何とも言えない面もあります。この概念が既に何かを参照しているはずなので。その意味ではどちらも模倣です。
ただ、類似性はどうでもいいですけど、炎々を思い出してしまうという「損」はあります。ああ、問題になりそうだな、と頭をよぎりました。このことが映画に没入するためのノイズになりました。
ということで冒頭10分もしないうちに前段の段階で様々なノイズが多々入ってしまい、映画鑑賞のための気分がそがれます。
そして、テーマ性、SF的なセンスオブワンダー、エンタメ性に着目してみても特になにもありません。
テーマは…なんでしょうね?BL最高?あの能力者たちに何か含意があるかわかりませんでした。経済のための犠牲者とか燃え尽き症候群は描いてないですよね。
SF設定は…うーん。平凡?データベース的にいろんなところから設定お借りします、みたいな感じです。
エンタメ性は画面の動きやアクション、爽快感などかもしれません。そこを評価するならわからなくないですが、私にはそこが拷問だったので無理です。キャラにしてもセリフの説明か叫んでるばっかりでエモい「シーン」はあってもヒューマン「ドラマ」が見当たりません。やっぱりBLくらいしか着目できません。
とにかく見いだせるものが何もない映画でした。今まで見たアニメ映画の中で一番つまらなくて、苦痛でした。