「本当のアートになって欲しい」プロメア 4代目大納言シスターズさんの映画レビュー(感想・評価)
本当のアートになって欲しい
20代の後輩達がドラッグのように癖になると話題にしていたので、気になって見に行きましたが、後半で眠ってしまいました。
TRIGGER作品は自分もファンで古くはガイナックスの時代から受け継いできたリミッドアニメーションも健在で、期待通りでした。
ただあまりにも表現がおきまりの型すぎる保守的な作りにアニメーション表現へのモチベーションの低下を感じたのは自分だけでしょうか。
CGとアニメの融合点でいうとスパイダーバースを見てしまった後だと粗が見えすぎて、厳しいと思いましたし。時期的にたまたまなんでしょうけど、アメコミに寄せたデザインコンセプトはより技術の敗北宣言になり得ると思いました。
海外がスパイダーズの成功をベースにアニメキャラで高品質なリミックス映像をつくってしまえばガイナが守ってきた日本の型が無形化してしまう、安易にモチーフすべきでは無かったと個人的には思います。
間を持たせる為にタメツメを誇張したり、叫んだり、特定のモチーフで哲学的な文脈でもってストーリーに圧縮を掛けたり、いつもの型全てを頑なに守りすぎていてそれ故に自分のように昔から見ている人にとっては、同じすぎて退屈で眠ってしまうのだと思います。
若い子に非常に受けているのは、恐らくキャラクターのデザインの良さ、その点と、初めて見るびっくり仰天さが掛け合わさっているからだと思いますが。
型×キャラクターのガワ替えで消費に向かうのは仕方が無いとは思うのですが、やりすぎてイラストレーションにはなって欲しく無いなと思います。
どこかのタイミングで踏みとどまってアニメの為のアニメを作って庵野秀明のような渋いアートを世に残して欲しいと期待しています。
コメントする