「斬新な映像のパワーとスピードにねじ伏せられる!」プロメア おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
斬新な映像のパワーとスピードにねじ伏せられる!
もともと鑑賞予定の作品でしたが、レビュー評価の高さからさらに楽しみにして見てきました。期待以上だとは言いませんが、期待を裏切らない斬新な作品だったと思います。
冒頭からテンション上がるアクションシーンが、独特の色彩とハイスピードなカメラワークによって描かれていて、一気に作品世界に引き込まれます。言い方を変えれば、有無を言わさず、強引に引きずり込まれるような感覚です。それぐらい映像に力と勢いを感じました。テイストは異なりますが、スパイダーバースを見た時と同じような衝撃で、見る順が逆なら、さらに大きな衝撃を受けたかもしれません。制作のTRIGGERについてはよく知りませんが、「キルラキル」を制作していたことをあとで知り、なるほどと納得しました。
ストーリーはわかりやすく、伏線を張りながらのどんでん返しもあり、そこそこ楽しめました。肝心のバーニッシュの謎の部分からラストの落とし所までがいささか難解でしたが、勢いで押し切られたような感じです。まあ、それでも鑑賞後の印象としてはスッキリしているので、よしとします。
本作では劇場アニメにありがちな、俳優メインのキャスティングがなされていますが、大した違和感もなく、十分に及第点を与えられると思います。それでも、あえて言わせてもらえば、感情が高ぶった時の叫ぶようなセリフ、トーンを落として噛みしめるようなセリフなど、滑舌の良いクリアな発声で情感豊かに表現するにはやはりプロ声優を起用すべきだったと思います。
あと、これは演者のせいではないですが、セリフとSEやBGMの音量バランスが悪いのか、自分の耳が悪いのか、聞き取れないセリフが多かったです。これはかなりもったいなく感じました。