「深まる夫婦の絆」プライベート・ライフ ララリレロさんの映画レビュー(感想・評価)
深まる夫婦の絆
妊活をテーマにした映画では、日本映画の「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」を思い出した。デリケートな内容だけにコメディ調のつくり方は似ているが、夫婦らしい夫婦が妊活をしているというリアリティ感は断然本作のほうが勝っていると思った。
どっちにしても、妊活では女性の負担が大きいことがよくわかる。同時に費用の問題も深刻だ。悩ましいことばかりで、ぶつかり合い、落ち込むことが多いのだが、その試練を乗り越えてくことで夫婦の絆が深まっていくなら、それはそれで喜ばしい人生だと思う。
新たな卵子の提供者を待つラストシーンには、その夫婦の絆の深まりが特に感じられる。ハッピーエンドが待っているかもしれないという期待感を抱かせてくれる終わり方だった。一方、目的が定まらなった姪も演劇の仕事に希望を見出して新たな一歩を踏み出していく。簡単ではない人生だが、それでも先々にわずかでも光明を求め進もうとする姿勢がうれしい。
コメントする