「もっといいものがある」レッド・ブレイド R41さんの映画レビュー(感想・評価)
もっといいものがある
この作品はいったい誰に見せたかったのだろう?
そもそもなぜ、アクションだったのだろう?
新人女優とアクション俳優たち
ちょい役で登場した元体操選手の意味
マジックハンドの様なプロット
このアクション俳優たちの所属事務所のPR作品だったのかなと思ってしまう。
様々な観点から見て、ブレてませんか?
まず「あるもの」で考える必要がある。
料理と同じ。
ファッションモデルが俳優に挑戦したいということで事務所が動いた。
それを聞いた監督が、いつものスタッフを用意した。
大まかな使えるものが決まれば、そこで脚本が書かれる。
アクション俳優たちが得意とするジャンル
今回はそれを背景にした物語が最適だったわけだ。
当然予算も「あるだけ」になる。
さて、
私なら…
売らなければならないのはアクション事務所ではなく新人女優。
彼女がしたいと言ったのがアクション。
そうであれば、単純に彼女をアクションスターにする物語でよかったように思う。
これをドキュメンタリータッチで描いた作品
忍者アクションをするために必要なトレーニング
そのために頑張る人たちがいる。
彼女は売れっ子モデルで少々鼻が高い。
何でもできると思い込んでいる小娘。
私は何でもできるし何をしても成功したという高いプライド。
アクションの真似っこで着いたあざ
それが気になって仕方ない。
段々嫌になる。
しかし後戻りなどできない状況 できない苦悩 あざ
次第に打ち解けていく仲間意識
彼らの彼女らの私生活と個人的な練習、そしてバイト生活 夢
それらを知りながらアクションを学び、日光江戸村のような場所で通しの寸劇を観客の前で行う。
またはショート作品をゴールにする。
様にならないアクションと演技に四苦八苦しながら成長する物語。
短い作品でもどれだけ大変なのかを体と心に刻む。
作品には、物語とは関係のない訓練中の彼女の素顔を入れる。
斜に構えていた時と本気の違い
それが観客に伝わる。
何度も使われてきた型だが、そこには嘘がない。
コテンパンにされた新人アクション俳優のドキュメンタリー
これでよかったんじゃないかと思う。